基本的な文化を担ったのは漢民族です。彼らはその時代の哲学や宗教、文学に影響を受けながら、書画・絵画・磁器・陶磁器などの分野において独自の美術を生み出しました。さらにインドやペルシア、ギリシア、ローマ、エジプトなどの西方文化がシルクロードを介して伝わり、中国美術の形成と発展を促します。
美しい中国美術!その価格にも仰天!
中国美術は、長い歴史の中で築かれてきた貴重な美術品です。世界中にコレクターを持つことから、本物であれば高値が付く可能性が高いと言われています。今回は、そんな中国美術品について、種類や高値が付いた例を紹介していきます。
墨を用いて描いたものを書画と指します。日本の書とはまた違っておもしろいとコレクターもいるため、高額査定になる書画は幅広く存在します。呉昌碩、斉白石、王一亭などが人気。
買取相場30,000円~3,000,000円
中国の絵画は主に山水画・人物画・動物画・花鳥画・墨梅墨竹画などの種類があり、それらの画題に加え、さらに、 題識だいしき ・ 題字だいじ ・ 落款らっかん ・印・詩などが組み合わさり、独自の美を生み出しています。
題識とは作品の伝来や批評、鑑賞の要点を説くもので、これは中国絵画独自の要素です。また、題字はその名の通り作品の題名のことで、作品画面以外の余白に大きく書かれる場合と、作品画面の中に小さく書かれる場合があります。
中国陶磁の歴史は新石器時代の紅陶や彩文土器から始まり、さまざまな技術革新を重ね、三彩、白磁、青磁、青花、五彩などの華麗な器を作り出し、世界の陶磁界をリードしてきた。英語のチャイナ(China)という単語は、普通名詞としては「磁器」を意味するが、このことに象徴されるように、中国は世界に先駆けてガラス質の白いやきものである磁器を生み出した。
壺、茶碗、皿、花瓶などの陶器類全て査定可能です。中国美術であることをある程度確かめるには、印やサインを見ましょう。作家の数は多く、有名な作家だけでも非常に人数が多いので、高価な品物かどうかは査定をしてもらうまでのお楽しみです。
買取相場30,000円~1,000,000円
英国の民家で見つかった中国の古い磁器の花瓶が18世紀の清朝・乾隆帝時代の傑作と分かり、11日夜にロンドン郊外で競売に掛けたところ、中国の美術品としては史上最高の4300万ポンド(約56億9千万円)で落札された。
今回、42億円をつけた『汝窯青磁筆洗(じょようせいじひっせん)』は、中国陶磁のなかでも希少とされる汝窯の器。北宋(ほくそう)時代(10~12世紀)に皇帝用として作られたもので、同様の作品は中国・故宮(こきゅう)博物院や英国・大英博物館に収められている。
作家…有名作家であること
内容…知名度があるものや、コレクター・マニアに人気なもの。素材も重要視される
保存状態…良好であること。本体を保存する箱もあれば、その箱の状態も良いと高値がつく可能性が高くなります。また付属品がある場合、抜けがあると価値が下がってしまいます。
鑑定士…結局のところ、骨董品の値段を決めるのは所有者ではなく、買取先。買取先の鑑定士の鑑定力が低いと、その骨董品がどんなものなのかを見落とす恐れが。
①、軸先 掛軸の両端に出ている部分を軸先といいますが、中国の掛軸はこの部分が大きかったり、あるいは無かったりします。
②、表木 掛軸が巻いてある時にできるかまぼこ状の出っ張りの部分を表木(ひょうもく)といいます。横から見ると普通は半円のかまぼこになるような形状をしていますが中国のものは横から見ると四角い形をしていることが多いです。
一番のお宝ポイントは掛軸の長さです。掛軸を広げて見たり掛けてみたりしたときに、たまに長すぎて掛からないものがあります。10センチ程度でなく30センチ以上長いとき、この場合中国の古い掛軸である可能性がかなり高いです。
しかも高額な査定になる可能性も高いです。
陶器であれば轆轤で作られるものが多く、特徴的に歪みを作っているものも多くあります。
そういった場合には、完全に水平となったり整いすぎている機械製造風なものは贋作の可能性が高いでしょう。
逆に精巧に作られているものが本物であれば、歪みがポイントとなります。
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