形状・寸法などがルール（システム）化された部材を使用する建築方法。部材を手配に時間がかかりません。また施工図に沿って施工することで、熟練工でなくても高品質な建物を短工期・低コストで建設できます。

システム建築はオーダーメイドではなく、標準化されたものを使用するため大量生産にも対応できます。部材のコストを圧縮でき、工事費の高騰を抑制する効果が期待できます。

建物の建築方法は様々で、「テント工法」「プレハブ工法」といった風に工場や倉庫の建築工法にもいくつかの種類がありますが、この「システム建築」は従来の建物を作る建築工法とプレハブ工法の良い所だけをミックスしたような建築工法となっています。

システム建築とは構成する部材や納まりが標準化され、この一定の約束ごとに従って設計、製作、施工に至る一貫したシステムから生み出されております。
本格的な建築物で建築計画の自由度が高く、天井走行クレーンなど多様なクレーンを搭載することも可能です。

システム建築は部材を標準化して、建築の生産プロセスがシステム化されているのが魅力です。そのため、従来工法と比べて25％程度のコストを抑えることができます。
1,000万円の工事の場合は、約250万円安くなる計算に。

標準化した施工方法により、短工期で高品質の建物を施工できます。
システム開発の段階から、現場施工の省力化と省職種化を基本コンセプトにしているので、近年の技能労働者不足の対策にも合致した建築生産様式といえます。

カタログや、モデルハウス（建物）に代表されるように、お客様にわかりやすく商品として提示できる営業が行えます。従って概略設計や見積についても標準建物であれば即座にお見せすることが可能です。

システム建築では、積雪量、風の強さ、地震発生の可能性など、建設地のさまざまな条件に合わせて適切な構造設計を行えます。単純に長寿命なだけでなく、環境に合わせた耐久性を持たせることが可能です。

システム建築は、コンピューターによる自動化で、ニーズに応じた建築物を素早く低コストに見積もりできます。一定の規格はあるものの、CADによるパーツ設計が可能なため、ニーズや環境に応じた倉庫・工場を建てられる柔軟性も備えています。また、パーツの生産はコンピューターと直結した生産ラインで可能な限り自動化しながら行うため、熟練工を必要とせず、高品質のパーツを格安で安定生産できるのです。

コンピューターを使用して設計と生産を徹底的に合理化しているため、その工場の機能性を高める事が優先されますので、その工場の外観のデザイン面での自由度があまり無いという点が「システム建築」のデメリットとなっています。
機能性は非常に優れた工場でありながら、見た目は至って平凡となってしまう事が多いのが、「システム建築」による設計なのです。