ファクタリングについてのまとめ

資金調達方法として注目されているファクタリングについてまとめました。

mthrmthr さん

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そもそもファクタリングってなに

ファクタリングとは、企業の持つ売掛債権を第三者の専門会社が買い取り、現金化するというサービスです。業種によっては、自社の商品やサービスを提供してから現金が入ってくるまでに長い期間を要することがあり、このタイムラグが長いほど資金繰りは苦しくなる傾向にあります。「今すぐにでも資金調達をしないとならない」という場面において、即日対応も可能なファクタリングは強い味方と言えるのです。

大企業はさまざまな資金調達方法があり、資金繰りを安定させることができますが中小企業では資金調達は借入が主になります。

すぐに入金される場合は問題ありませんが、入金までの期間がある場合は資金繰りが上手くいかず経営が行き詰ってしまいます。

ファクタリングは、売掛金をすぐに現金化することで資金繰りを安定化させる方法です。

ファクタリングは20世紀初めにアメリカで開発された手法です。以来、アメリカでは中小企業の基本的な資金調達方法の1つとして日常的に実行されています。

一方で日本でも誕生してから50年ほどの歴史はありますが、中小企業の基本的な資金調達方法としてはそれほど普及していません。なぜかと言うと、日本ではファクタリングの代わりに「手形取引」が普及してきたからです。

アメリカは日本よりもファクタリングが活発に行われています。

日本でも最近は、経済産業省が推進する流れです。

冒頭で話した資金調達の方法として、注目を集めているのはそういった経緯があります。

経済産業省でも利用促進についてのコメントが

 経済産業省中小企業庁では、中小企業者が不動産担保に過度に依存せずに資金調達ができるよう、売掛債権担保融資保証制度を創設し、普及を進めています。売掛債権担保融資保証制度は、売掛債権を担保とした中小企業者の借入について信用保証協会が保証を行うものです。売掛先の事業者の方には、以下のご協力をお願いします。

<風評被害の防止>

・売掛債権の利用について、売掛先(取引先)等から資金繰りが厳しいのかと言われ、利用により風評被害が発生することが心配、との声が聞かれます。
・売掛債権の利用促進は国の施策です。本制度の普及、利用促進にご協力下さい。
<債権譲渡禁止特約の解除>

・本保証制度の利用に当たり、取引にかかる契約に売掛債権の譲渡を禁止する特約がついていると、中小企業者は売掛債権を担保として譲渡し、融資を受けることができません。
・国や地方公共団体では、既に、債権譲渡禁止特約の解除を進めています。
・中小企業者との物品及びサービスの取引に当たり、債権譲渡禁止特約の解除にご協力下さい。

資金調達の方法の一つとして、国が推進している施策です。

ですので、怪しい点などはなく一般的に広まるべき方法なのですが、あまり理解が進んでいない制度でもあります。

例えば、協力のお願いを確認してみると、風評被害の防止について書かれています。売掛金をすぐに現金化すると言うことは、経営が厳しいのではないかなど言われますが、待つ期間によって不都合が生じる場合はファクタリングは合理的な方法です。

また、売掛譲渡を禁止する契約内容もあるので、そういった障害は今後なくしていこうという内容です。

いずれにせよ、ファクタリングは今後広まる流れとなるでしょう。

ファクタリングの方法:2社間ファクタリング

2社間ファクタリングは

「ファクタリングで資金調達をする利用会社」
「ファクタリング会社」
の2社だけで取引をするファクタリングの方法のことを意味します。

2社間ファクタリングは、日本で一般的に行なわれているファクタリングです。

好まれているポイントは、売掛先に通知されないこと。ファクタリング会社と利用会社の2社間だけで完結するのがメリットです。

一方で手数料は高めです。本来のファクタリングは3社間で行なうのですが、2社間だと回収の都合を考えて高めに設定されています。

ファクタリング会社や金額によりますが、およそ10%~30%という手数料もありえます。

ファクタリングの方法:3社間ファクタリング

3社間ファクタリングは、ファクタリング会社が債権を譲渡会社から買い取り、それを債権の請求先となる会社へ通知して、直接ファクタリング会社が債権回収する方法です。

3社間は売掛先に通知されることになりますが、ファクタリング会社としてはリスクが低くなり、手数料が安くなります。高くとも7%ほどです。

本来はこのような形で、譲渡されたファクタリング会社が売掛金を回収するのがファクタリングです。

しかし、経済産業省も危惧しているように風評被害の危険性などがあり、多くの会社は手数料を多く払う2社間ファクタリングを選んでいるようです。

方法は真っ当、会社は千差万別

ファクタリングは資金調達の方法としては素晴らしいのですが、一方でファクタリング会社は千差万別です。安全なファクタリング会社をきちんと見分ける術が必要となります。

ファクタリング会社を装っただけの悪徳な業者も存在します。

見分けるポイントの参考にしてみてください。

ファクタリングのメリットとデメリット

メリット
債権者がファクタリングを利用する主なメリットは、次の3つがあります。

資金の流動化を図ることができる
スムーズに資金を回収することができるため、効率的に事業を運営できる
「償還請求権」(※)のないファクタリングであれば、資金回収リスクを無くすことができる
特に、数ヶ月間資金の流れが滞ってしまう売掛金は事業運営に悪影響を及ぼすケースもあるため、債権者にとって資金を早く回収できるメリットは、非常に大きいといえるでしょう。

また、売掛金がある状態で取引先が倒産してしまった場合、債権者が大きなリスクを被ることになりますが、償還請求権のないファクタリングを活用することで、資金の回収リスクを無くすことができます。

このように、ファクタリングにはさまざまなメリットがあるのです。

資金を安全に回収できるのは大きなメリットです。

資金繰りもスムーズにできるのは、会社運営が助かりますね。

また、取引先が破綻してもリスクがなくなるのはメリットといえるでしょう。

デメリット
債権者がファクタリングを利用した場合の主なデメリットは、次の3つがあります。

3社間ファクタリングであれば、取引先への通知が必要となる
利用手数料がかかる
ファクタリング会社に償還請求権(※)がある場合、売掛金が回収不能になれば、受け取ったお金を返還しなければならない
特に、ファクタリング利用手数料は、債権者にとって大きなデメリットだといえます。また、償還請求権のあるファクタリング取引では、売掛先企業が倒産して資金を回収できなくなった場合に、債権者はファクタリング会社から受け取ったお金を返還しなければなりません。

この点も、ファクタリングを利用するうえで無視できないデメリットだといえるでしょう。

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