「イボ」は、皮膚から盛り上がっている小さなできもの一般を指す俗語です。ですから、患者さんが「イボができた」と言って受診されるものの中には、私達皮膚科医から見ると、実に様々の異なる皮膚病(多くは皮膚の腫瘍です)が含まれています。
イボってなんでできるの?原因や治療法を解説
知らぬ間に体のどこかにできてしまっているイボ。イボはなぜできるのでしょうか?イボができる原因と種類、治療法について解説します。市販薬などもありますが、もしイボができてしまったなら、皮膚科を受診するのがいいでしょう。
イボは、ヒト乳頭腫ウイルスと言うウイルスの一種が皮膚に感染してできます。ヒト乳頭腫ウイルスはhuman papillomavirusの日本語訳です。日本語訳と英語読みを組み合わせてヒトパピローマウイルスと書いたり、英語名をHPVと略して書いたりもします。
尋常性疣贅は、ヒトパピローマウイルス 2、27、57 型が感染することにより引き起こされる「いぼ」です。20 歳以下の子供に多く、自然に治癒することが多い疣贅です。手足や顔面などにできやすく、疣贅自体の痛みはないとされていますが、圧迫時に痛みを伴ったり、整容面の問題があります。疣贅の個数は、1 つ、または多数発生することがあります。
接触することで、自分自身や他の人に感染が広がります。
感染経路ですが、ヒトからヒトへの直接的接触感染、器具などを介した間接的接触感染、掻破行為による自家接種などが考えられています。角層の損傷を伴う微小な傷があると感染しやすくなると言われています。
中年以降に顔面、頭部など比較的露出部位に好発し、表面が顆粒状でざらざらし、少し褐色から黒色調を呈することが多く、体にも多発される方がおられます。老人性疣贅とも呼ばれる良性の皮膚(表皮性)腫瘍です。老人性色素斑と混在することがあります。
出典 老人性のイボ
脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)は手でさわると、わずかにもりあがったシミです。
普通のシミより日光によりダメージが強いシミで、通常のQスイッチレーザーのみで治療すると再発することがあります。
イボは、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)の感染によるウイルス性疾患です。ウイルス感染ですので放置しておくと他の部位へうつります。発症部位の中でも足の裏にできるイボ(足底疣贅)は難治性と言われています。
伝染性軟属腫は、一般に水イボと言われるものです。
放置しておけば治るようですが、完治までに時間がかかり、ウイルス性ということもあるので、ピンセットで取る治療などがクリニックで提供されています。
強いウイルスではないため,からだ(免疫システム)が無頓着に野放しにしてしまうのですが,時期が来ればその気になって治しにかかり,自然治癒します。発生から平均6.5か月(1〜19か月)で自然治癒すると報告されていますが,私にはもう少し長引く印象があり,「10か月程度で治ることが多い」とお話ししています。
扁平疣贅には実は2種類あって、青年性扁平疣贅と老人性扁平疣贅があります。本当をいうとこれら両者、どちらもあまり違いはなくて、若い人にできたら青年性で、ある程度お年を召した方にできたら老人性という、くらいの違いしかありません。
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