コレステロール低下作用に加えて直接的な血管保護作用が強いことから、動脈硬化の進展を抑制し、虚血性心疾患などの発症を予防することも期待されています。
ローコールは、優れたコレステロール低下作用を示すとともに、横紋筋への影響が少ないことが知られています。
Vascular Statinとも呼ばれます。肝臓でのコレステロール合成抑制のみならず、血管への寄与も大きいとされるからです。
他のスタチンは血中にあまり存在しないのに対し、フルバスタチンは、血管における作用濃度IC50と最高血中濃度の比(Cmax/IC50)が2(他のスタチンは1/100~1/2500程度)と高く、血管に直接作用を及ぼすと考えられています。
フルバスタチンの血管保護作用を示唆するエビデンスとして,Serruysらは,経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の患者 さんにフルバスタチンを投与した大規模臨床試験であるLIPS(Lescol Intervention Prevention Study)で,フルバスタチンの長期の心血管イベント抑制効果を報告しています。
フルバスタチンを高用量投与し,炎症をしっかりと抑えることで,糖尿病合併腎障害患者さんにおける心血管イベントの発症をどれだけ抑制することができるかという点に期待
まだ十分にエビデンスが集積されているとはいえないが、LCAS (Lipoprotein and Coronary Athersclerosis Study)では低HDL-C群で高い心血管イベント抑制効果が報告されている。
これが書かれたのは2002年のことで今では十分にエビデンスが集積されていて、副作用なんかがあれば、報告もされているはずです。
LDLが軽度高値の人は大幅に下げる必要がないため、ローコールは良い適応です。特に高齢者は良い適応です。
構造上αトコフェロールに類似しており、ビタミンEとほぼ同等の酸化抑制効果を示すとされる。
ローコールには抗酸化作用(体内の活性酸素を抑えることで、動脈硬化症や、生活習慣病を防ぐ作用)がありますので、スタンダードスタチン系の中では、特に糖尿病患者さんに多く使われているみたいです
ドラッグデザインにより創薬された同剤は、抗酸化作用を発揮すると考えられる構造を有する
LDL コレステロールの低下作用に加え、動脈硬化の発症・抑制に重要な役割を示す酸化 LDL の生成を抑制することで、トータルに冠動脈疾患の発症を抑制する効果があります。
ローコールはLDLコレステロールはもちろん、中性脂肪も下げられると言われています。そのため、LDLコレステロールと中性脂肪のどちらも高い方にもメリットがあると考えられます。
肝性TGリパーゼ抑制作用も報告されており、HDL-C上昇やsmall dense LDL低下などの効果も期待できる。
5つのスタチンの抗HCV活性を評価した。スタチンを単独でテストされたときは、プラバスタチンを除くすべてのHCV複製を抑制した。フルバスタチンは最強の効果があった。
アトルバスタチン、フルバスタチン、ロバスタチン、プラバスタチンおよびシンバスタチン:OR6細胞培養アッセイ系を使用
インターフェロンとスタチン併用による抗HCV効果を期待しての処方と考えられます(ただし保険適応外)。
ローコールを用いたものが最も抗HCV効果が高かったという結果が出ています。作用機序は、mRNA→RNA複製のところでスタチンが蛋白のゲラニルゲラニル化を阻害することでRNAの複製過程を阻害する、と推定されています。
*冠攣縮予防に効果がある *C型肝炎の肝がん発生を抑制する他にも脳梗塞の記憶障害に効果がある・・・などなど
もっとも血管内に作動しやすいスタチンである。炎症を抑えているのではないか?C型肝炎ウィルスの変異を抑えている?
コレステロールの生合成過程でスタチン剤はコレステロール生合成の抑制以外に,ゲラニルゲラニル二リン酸やファーネシル二リン酸などの産生も抑制する
スタチン剤の HCV RNA 複製抑制は宿主タンパク質のゲラニルゲラニル化の抑制が重要であることが報告された.
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