ラニラピッドのほうが吸収が早くて、効果発現が早い。
心筋の細胞膜にはNa+-K+ポンプ(Na+/K+-ATPase)と呼ばれる構造があり、3個のNa+を細胞外へ出し、2個のK+を細胞内へ取り込む働きを持っている。
ラニラピッドはこのNa+-K+を阻害し、心筋内Na+を増加させる。するとNa+/Ca2+交換系によりNa+を細胞外に出すかわりにCa2+を細胞内に入れることになる。
添付文書の薬物動態に「メチルジゴキシンの吸収は速やかで、血中濃度はジゴキシン投与群の約2倍の高値を示した。」との記載がある。
内服薬で比較した場合、一般的にジゴキシン(ジゴシン など)に比べ薬の吸収が速やかで効果発現が早いとされる.
ジゴシンを腸管からの吸収率を高くするように改良した製剤がラニラピッド(一般名:メチルジゴキシン)です。
同一系統(ジギタリス系)のなかでは、吸収率がよく、排泄が早いほうです。ジゴキシンに代謝された後、大部分が腎臓から直接排泄されます。
体内でジゴキシンに代謝される。
ジゴキシンと同程度の作用を有し、腸からの吸収を改善させた薬としてメチルジゴキシン(商品名:ラニラピッド)が開発されました。経口投与後、メチルジゴキシン(商品名:ラニラピッド)はほぼ100%の割合で腸から吸収されます。
速やかに薬としての作用を示すことが分かっており、メチルジゴキシン(商品名:ラニラピッド)を経口投与後、約5~20分で作用が表れます。
メチルジゴキシン1mgとジゴキシン1.8mgが同等の効果と考えられる。
メチルジゴキン0.1mg1錠であればジゴキシン0.25mg0.7錠。
0.25×7 = 1.75 ≒ 1.8
ラニラピッド0.1mg 1錠とジゴキシン錠0.25mg 0.7錠が同等と考えられています。
ラニラピッドの吸収は速やかで、ジゴキシン錠に比べTmaxは1/2でCmaxは2倍を示す。それ以外はほぼ同じ薬物動態を示す。ジゴキシン0.25mg 1錠が、メチルジゴキシン0.1mg 1.3~1.5錠に相当する。
ラニラピッド錠は体内で、ジゴシンと同じ薬物に変化し、その効果はジゴシン(0.25mg)錠の約2/3である。
ジゴキシン0.25mg1錠が、メチルジゴキシン0.1mg1.3~1.5錠に相当する。
メチルジゴキシンを直接測定する方法はなく、これをジゴキシン測定キットで測定した場合、交差反応を示します。さらに、メチルジゴキシンは体内で50%以上がジゴキシンに代謝されるため、メチルジゴキシンを投与された患者の血中では、メチルジゴキシンとジゴキシンが混在しています。
したがって、メチルジゴキシンの血中濃度は交差反応を利用して、ジゴキシン測定キットで測定し、「ジゴキシン濃度として」報告しています。
Does=[(Cssave×Vd×Kel)/(F×S)]×τ
Does:投与量
Cssave:定常状態平均血中濃度(mg/L)
Vd:分布容積(L/kg)
Kel:消失速度定数(/hr)
F:生物学的利用率
S:塩係数
τ:投与間隔(hr 1日1回服用なら24)
投与間隔:24hr
構造式より、塩係数:1.0
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定常状態での分布容積 Vdss/F:9.45(L/㎏)
消失速度定数 Kel:0.17(h-1)
バイオアベイラビリティ [外国データ]ほぼ 100%の吸収率を示す F=1.0
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