癌が転移したとしても治療は可能!

もしかしたら癌が転移してしまったら、諦めてしまうかもしれません。しかし、癌が転移したとしても治療方法がなくなったわけではないのです。癌を発症した方や、癌を発症した患者さんの家族向けに、治療方法をまとめました。

FC2USER125841OXP さん

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癌が転移してしまう理由

人間の体を形作っている細胞は、基本的にその場所にとどまり続けるという性質を持っています。

そのおかげで朝起きたら目玉が別の場所に移動していた、なんてことが起きないようになっているのです。

ですが、がん細胞はその性質を無視して血流やリンパの流れに乗り、体中の色々な場所に移動してしまいます。

腫瘍と呼ばれるものには、良性と悪性の2種類があります。
どのような違いがあるのでしょうか。

良性腫瘍は悪性腫瘍と異なり、切除すれば通常は再増殖せず、浸潤もしません。浸潤とは、周辺組織を壊しながら入り込み、広がっていくことです。ただし、良性でも脳腫瘍の場合には、他の部位とは異なり、場合によっては生命に危険を及ぼします。

がん性腫瘍は悪性腫瘍です。つまり、切除しても再増殖や浸潤の可能性があります。また、がん性腫瘍が大きくなるにつれ、一部のがん細胞は遊離して血管やリンパに入り込み、流れに乗ってもとの腫瘍から離れた部位に運ばれます。そして、体内の新たな部位で腫瘍になります。

つまり癌が転移したということは、悪性の腫瘍だったということです。
悪性の腫瘍の場合、周りの臓器に転移してしまうことがあります。

癌が転移しやすい部分

ある程度まで転移リスクが予想できる、胃の転移癌

胃癌は、転移先がある程度限られている上に、事前に検査によって転移するリスクを予測することができます。そのため、胃がんが発見された時点で、転移を防ぐような処置がされることが多いようです。

大腸がんの手術を行い、手術でがんを取りきれたと判断された場合でも、その後しばらくして再発してしまうことがあります。
大腸がんの再発には、がんがもともとあった部位の近くに起こる「局所再発」や、肝臓や肺などの大腸以外の臓器に再発する「遠隔転移」などがあります。

肺は、ほかの部位からの転移が多く、また肺癌がほかの部位に転移することも多いと考えられています。転移先として多いのは、原発巣の近くのリンパ節。次に多いのが、左右の肺を隔てている縦隔と呼ばれる組織のリンパ節です。そのほかに、肝臓、骨、脳、副腎などで遠隔転移を起こしやすいとされています。

転移しやすい部位は全身に癌が広がりやすく、死亡率も高くなってしまいます。

乳癌は、骨、肺、肝臓、脳、乳房、リンパ節、皮膚などに転移が起こりやすいとされています。最初は1か所だけの発見でも、時間の経過とともにほかの部位でも発見されるケースが多いようです。

ほかの消化管臓器と異なり、食道がんは周囲に浸潤しやすく、それだけ進行も速い。そのため、「助かりやすい」食道がんとは、「早期発見」と「まだ転移していないこと」が、条件になる。

一般的に転移しやすいといわれているのが、メラノーマ(悪性黒色腫)、膵臓がん、乳がんなどです。

卵巣がんやスキルス胃がんは周囲に浸潤しやすいがんです。転移、浸潤しやすいがんは、再発しやすいがんでもあります。

転移しやすい癌を発症しているなら、1日でも早い治療が望まれます。
今は治療の進歩もあるため、転移してからでも治療が可能な場合もあるのです。

癌に対して行われる治療方法

がんの種類によっては、再発や転移について早めに診断して治療したり、目に見えない小さな転移があるものと想定して、再発や転移の可能性を減らすために治療を始めたりすることが有効であるとわかっているものもあります。

「治らない」ことは「治療ができない」ことではありません
治療の方法を考えるときには、これまでの治療の進め方と同じように、がんの状態とあなたの体調に応じた治療法を選択していくことになります。

局所的な治療方法として用いられています。

陽子線治療は、照射した部分にしか効果が期待できない局所療法です。したがって、転移性腫瘍のように原発巣から、がんが広がってしまっている場合には、陽子線治療だけではがんの根治はできません。抗がん剤を用いる全身化学療法が必須となります。

1)発見された転移性腫瘍が1ヵ所だけで、その状態が続いている。
2)化学療法の効果により小さな転移性病巣は消失したが、大きな病巣が1ヵ所まだ残っている。
このような場合は、陽子線治療の適応になります。

陽子線治療はほかの癌治療と組み合わせて使うと有効な場合があります。
局所的な治療となるため、転移している癌をできるだけ縮小させてから治療をします。

放射線治療のひとつがトモセラピーです。

「セラピー」と名前がついていますが、特別な治療法を指すわけではなく、他の放射線治療機器と同様に、X線によるがんの治療を行うために開発された装置です。

どんながんでも治せるわけではありません。一般に根治を目指した治療はがんが発生した臓器やその周囲のリンパ節にとどまっている場合に行います。

トモセラピーは保険診療が可能で、高額療養費制度の適用もされているため、費用を軽減することができます。
すべての転移癌に対応しているわけではないため、医師に確認しておきましょう。

放射線治療の最先端な治療方法が、重粒子による治療です。

重粒子線がん治療は、炭素イオンを、加速器で光速の約70%まで加速し、がん病巣に狙いを絞って照射する最先端の放射線治療法です。

重粒子線及び陽子線は、体の表面では放射線量が弱く、がん病巣において放射線量がピークになる特性(ブラッグ・ピーク)を有しています。このため、がん病巣をピンポイントで狙いうちすることができ、がん病巣にダメージを十分与えながら、正常細胞へのダメージを最小限に抑えることが可能です。

重粒子による治療は癌細胞だけを狙い撃ちするため、正常細胞へのダメージは少なくなっています。
手術が困難な癌にも対応できることがあります。

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