すぐれた鎮痛・抗炎症・解熱作用を有するが、特に鎮痛作用が強力である。
プロドラッグであり、消化管から吸収されたのち活性代謝物に変換されて作用する。胃粘膜刺激作用の弱い未変化体のまま消化管より吸収され、その後速やかにプロスタグランジン生合成抑制作用の強い活性代謝物trans-OH体(SRS配位)に変換されて作用する。
解熱・鎮痛・消炎作用を平均して有しているアリールプロピオン酸系NSAIDsの中でも、鎮痛作用が強い。
ロキソニンの主成分であるロキソプロフェンナトリウムはプロピオン酸系となります。プロピオン酸系の方が副作用が少ないとされています。
ロキソニンはプロドラッグ製剤といわれている特殊な作りの薬です。飲む段階では不活性な状態ですが、体内で成分が分泌された後で活性化するので、消化器への負担が軽減されます。
強力な鎮痛作用に加えて白血球抑制作用も知られ、その影響から消化管への副作用もアスピリンよりは少ない。
ニューキノロン薬と併用する痙攣が起こるという副作用の報告がある。
プロピオン酸系の非ステロイド性鎮痛・抗炎症・解熱剤
消化管よりすみやかに吸収され、鎮痛・抗炎症・解熱作用が強く、消化管障害が比較的少ない。
痛みや発熱の際に、頓服として即効性がありますが、効果は対症療法であり、痛みや炎症の原因となる傷病には、別途治療が必要です。
速やかに吸収され、血中にはロキソプロフェン(未変化体)のほか、trans-OH体(活性代謝物)の型で存在した。
最高血漿中濃度に到達する時間はロキソプロフェンで約30分、trans-OH体で約50分であり、半減期はいずれも約1時間15分であった。
ロキソニンは、効果があらわれるまでに10~15分ほどしかかからない即効性に優れた解熱鎮痛剤です。すばやく痛みをブロックして解熱、抗炎症作用が発現します。
早ければ15分以内、遅くとも50分で効き始める、即効性に優れた薬です。
半減期:1.31±0.05(時間)
7時間後には服用した薬のうち2%程度しか血液中に残っていません。
消化管潰瘍や腎機能に与える影響を考えると、高齢者には使いにくいが、元気な若年者で短期間であれば、効果も確実で使いやすい。
ロキソプロフェンという薬が、夜間頻尿に効果的なことがわかってきました。
ロキソニンは、一般に消炎鎮痛薬として知られていますが、尿量を少なくする作用も持っています。そのため、頻尿に効果を発揮するのです。頻尿の代表的な薬である抗コリン薬は作用時間が長いので、数時間の頻尿を抑えるためにはロキソニンが使いやすい。
コンサート、映画館など排尿しにくい場所に行く場合、頻尿の予防薬としてロキソプロフェン(ロキソニン)が即効性があり有効だとされているようです。
①PGの産生阻害によって腎臓の血流を低下させるので、尿の産生量が減ります。
②尿意を伝えるメカニズムの一つとして、膀胱の上皮の細胞からPGが産生されます。その産生されたPGが粘膜の下にある求心性神経を刺激すると、尿意が伝わってトイレが近くなります。
ロキソニンは鎮痛作用と同時に、プロスタグランジンという物質が作られるのを阻害します。これは腎臓の血流を低下させる作用があり、結果的に尿の産生量を減らす作用が起こります。
どうしてもトイレに行きたくない時、例えば重要なお客様のアテンドや、バスでの旅行、長時間のドライブ、船で沖に出て釣りに行くなどなど・・・一時的にでもトイレ回数を減らしたい時は、ロキソニンを試してみる事も良いと思います。
60歳の男性患者さんについて質問です。夜間に3回以上、排尿のために目が覚めます。ポラキス(オキシブチニン)とパーセリン(アリルエストレノール)を処方しましたが、あまり効きませんでした。
先輩の専門医に「腎機能に問題がなければロキソニンを出してみたら」と言われて処方したところ有効でした。
- 1