現代アートってどんな作品?その定義と魅力について迫る

美術のジャンルで「現代アート」という言葉を聞くことが多いと思いますが、具体的にどういった作品を指すのか知っている方は少ないでしょう。そんな謎に包まれた現代アートの定義と、魅力についてまとめてみました!

Powell77 さん

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現代アートって何?

一括りに美術作品といっても、様々なジャンルに分けられます。

中でも一番「定義がよく分からない」と言われているのが、現代アートでしょう。
そもそも現代アートとは、いつの時期からの作品を指すのでしょうか?

現代美術の直前は『近代美術』と呼ぶのですが、その分かれ目はどこだったか? たとえばピカソ以降だとか、意見はいろいろあります。

私は、アート業界の中心地がフランスのパリからアメリカのニューヨークに移った1950年代だと考えます

大まかに定義すれば、現代社会の情勢や問題を反映し、美術史や社会への批評性を感じさせる作品のことを現代アートと呼びます。作品テーマと現代社会とにどれだけ接点があるかがポイントです。

つまり、現代社会を反映する美術作品一括りを、”現代アート”と呼ぶわけです。
その魅力は一体何なのでしょうか?

現代アートの面白さ

現代アートの面白さ、それは作品への解釈の自由度にあります。

もっといえば、現代アートの楽しみは、作品と鑑賞者との対話、インタラクティブ性にあるのだと思います。

出典 現代アートの魅力は作品と鑑賞者との対話にある、と考えた | エンピツとキーボード

自分のやり方はセオリー通りではないものでしたが、担当の先生の柔軟な考えで、受験でも現代アートとしても通用するように指導してくれました。

古典の芸術作品はテーマが分かりやすい一方、現代アートは何について描かれているのかよく分からないものが多いです。美術の学校でも、現代アートについて定義が曖昧のようですね。

しかし、その意味不明さが現代アートの面白みでもあるのです。この作品はどんな場面について描いているのか、どんな感情がこもっているのか、いろいろ想像して自由に解釈できるのが一番の魅力と言えるでしょう。

現代アートには多様なジャンルがある

現代アートは、ジャンルの多様さも魅力の一つに挙げられます。
主なジャンルには、次のようなものがあります。

絵画・コラージュ

現代アートを分類する場合の絵画は一点ものの作品を指し、タブローとも呼ばれています。当サイトでは、油絵具・アクリル絵具などで描いた作品、染料で染めた布を素材にした作品など表現方法に関係なく、一点ものの作品(レリーフ・彫刻などは除く)をすべて絵画と呼んでいます。

コラージュ(フランス語で糊づけのこと)は絵画の一種類ですが作品に古新聞などの印刷物・布・木の葉などを貼り、絵画を完成させる技法です。異素材を貼り合わせることで予想外の効果を生み出すので今では現代アートの代表的な技法の一つに数えられています。

現代における版画制作においても、その制作技法と使用機材は複雑に発展してきている。

木版画制作などに見られる、伝統的な全て手作業の行程による版画制作から、制作行程にデジタルテクノロジーを用いた版画制作まで、そのプロセスやスタイルは多様な広がりを見せている。

現代では金属やプラスチック、ステンレスはもとよりバナナや鉛筆の芯など、ありとあらゆる素材が彫刻に用いられる。

さらに伝統的な技法や美意識も脈々と受け継がれており、日本の彫刻芸術は進化し続けている。

他にも、映像や音楽を組み合わせて作る作品や、自分の体を使ってパフォーマンスするという表現法もあります。

こういった枠に囚われない自由な作品表現が、現代アートの魅力なのです。

自分のやり方はセオリー通りではないものでしたが、担当の先生の柔軟な考えで、受験でも現代アートとしても通用するように指導してくれました。

という風に、美大予備校でも現代アートについて指導しています。

理解するのが難しいジャンルなので、柔軟な思考を身につけることが作品をより楽しむためのコツですね。

現代アートの代表的なアーティスト

現代アートのアーティストには、海外から国内まで数多くの人々がいます。
その中の代表的なアーティストをご紹介します。

マルセル・デュシャン

ニューヨーク・ダダの中心人物。現代美術の先駆けとも見なされる。既製品をほぼ無加工で展示する『レディ・メイド』という概念を編み出し、芸術への固定概念を痛烈に批判した。

代表作は上記の『泉』(1917年)のほか、モナ・リザの複製画にひげを描き加えた『L.H.O.O.Q.』(1919年)、『大ガラス』(1915~1923年)などが有名。

アンディー・ウォーホル

アンディー・ウォーホルは派手な色彩で同じ図版を大量に生産できるシルクスクリーンの技法を使い、スターのイメージや商品、ドル記号など、アメリカ社会に流布する軽薄なシンボルを作品化したことで有名なポップ・アーティストです。

草間彌生さんは1929年生まれの前衛彫刻家・画家・小説家で、10歳の頃から今まで、70年以上に渡り作品を作り続けています。

彼女が絵を描き始めたきっかけは、統合失調症を患い「世界が水玉に侵食される幻覚」に苦しめられるようになったことでした。

その水玉の恐怖から逃れるために作品に表現した水玉は、見る人に「無限」を感じさせ、1960年代には「前衛の女王」とまで呼ばれるようになりました。

様々な技法や表現法を駆使した作品に、作家それぞれの個性が表れています。
その個性や特徴を掴むことで、現代アートの魅力をより深く感じられるかもしれません。

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