胃酸分泌抑制の実験では、同じH2ブロッカーであるシメチジン(商品名:タガメット)に対して、ファモチジンでは約40倍作用強度が強いと分かっています。
プロテカジンはガスターの0.1倍
ガスターはタガメットの40倍
プロテカジンはタガメットの2.3倍
また、この時の作用持続時間は約1.3~1.5倍長いという結果も得られています。なお、タガメットは併用薬に注意が必要(ただし免疫増強・腫瘍増殖抑制効果があるため好むDr.も多い)。
タガメットを1とするならガスターの胃酸分泌抑制は40倍
プロテカジンは5~10倍です。ちなみにザンタックは6~7倍です。
基本的には20mg錠を1日2回で良いが、腎機能低下に伴い使用量を減らす必要がある。
透析患者では10mg錠を1日1回にまで減らすことが多い。
腎機能低下患者にファモチジンを投与すると、腎機能の低下とともに血中未変化体濃度が上昇し、尿中排泄が減少する
高齢者では、腎機能が低下していることが多いため血中濃度が持続するおそれがある。
経口後24時間までの尿中未変化体排泄量:21~49%
(静注時は57.8~96.4%)
→腎機能障害に応じて投与量調整が必要
Ccr≧60:1回20mg 1日2回
60>Ccr>30:1回20mg1日1回 又は 1回10㎎1日2回
30≧Ccr:1回20mg 2-3日に1回 又は 1回10㎎1日1回
腎臓の悪い人や、高齢の人は、薬の排泄が遅れがちです。少量を用いるなど、服用量、服用間隔などに配慮が必要です。
注意が必要なケース..腎臓病、肝臓病、心臓病、薬でアレルギーを起こしたことのある人、高齢の人など。
ファモチジンは、強力で持続的な胃酸分泌抑制作用をもち、また胃粘膜血流量増加による粘膜保護作用もあり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎などに優れた効果を示すH2受容体拮抗剤である。
各種刺激剤による胃酸分泌及びペプシン分泌を抑制する他に、胃粘膜血流量を増加させる等の作用を有する。
H2受容体なんですが、血管内皮細胞(皮膚)にも一定数が分布していることが分かっております。
抗ヒスタミン薬によるH1受容体遮断効果と、H2ブロッカーによるH2受容体遮断効果により、皮膚のH1・H2受容体を効率的に遮断することができる。
抗アレルギー薬である抗ヒスタミン薬ほどではないにしろ、H2受容体拮抗薬もアレルギー反応に関与するヒスタミンの働きを抑えます。
抗ヒスタミン薬に加えてH2受容体拮抗薬を重ねて使うことで、蕁麻疹の症状を和らげる効果が期待できるのです。
皮膚科でガスターなどのH2ブロッカーが抗アレルギー薬とともに処方された場合は、胃ではなく慢性蕁麻疹に対する効果を期待していると考えられます。
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