Queenをキチンと聴きたい人のためのアルバム解説<その1>

タイトルの通りです。キチンと聴いてみたい人用に、アルバムを1枚ずつ、全曲を解説します。

FC2USER329637POZ さん

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6. "The Night Comes Down"

アコースティックギターとベースの絡みあいでプログレ風に始まるブライアンの作品。イントロが一段落したところで、急に曲調が変って、「あれ?どうなってんの?」と思ってしまうが、恐らくは歌の前半部が前出の"Doing Alright"に似ているために、色付けを変えるためにも印象的なイントロが必要だったのではないかと思える。
壮大なアレンジに比べると意外にもポップでカントリー調のメロディがいかにもブライアンらしい作品。
なお、この曲のみプロデューサーはLouis Austin。録音もこの曲のみ1971年09月~12月の期間中にDe Lane Lea スタジオで録られたもの。

De Lane Leaスタジオといえば、2011年にユニバーサルレコードから出たリマスターバージョンに含まれたボーナステイクで、De Lane Leaスタジオでの録音バージョンを5曲聴くことが出来ます。"Keep Yourself Alive"、"The Night Comes Down"、"Great King Rat"、"Jesus"、"Liar"。録音はすべて1971年12月と表記されています。
それにしても意味不明なのが"The Night Comes Down"。そもそもファーストアルバムに収録されたのがDe Lane Leaスタジオバージョンなので、このボーナストラックは全く同じものですよね?、あえて意地悪に聴き比べはしていませんが、こういう意味不明なボーナストラックがクイーンのリマスター盤に多すぎて困ります。
まだこのファーストアルバムのボーナステイクはDe Lane Leaバージョンを勢揃いさせているのでずいぶんとマシな方ですが、これ以外のアルバムへのボーナステイクは録音時期も何もかもがバラバラで、本当に寄せ集め感が強いだけのものですからね。

7. "Modern Times Rock 'n' Roll"

ロジャー作品。タイトル通りの速いテンポのロックンロール。小品といえばそれまでだが、ロジャー独特のモコモコとしたドラムサウンドと、軽々とロックンロールのリフを弾きこなすブライアンのギターが聴きどころ。一部の書籍には発表当時に「Led Zeppelinの”Communication Breakdown”に似過ぎではないか?」と揶揄されたと書かれていますが、それは言われてみるまで考えたことなかったですね。そうかな?似てるかなあ?

8. "Son and Daughter"

ギターのヘビィなリフが印象的なブライアンの作品。次作「Queen II」の暗めのトーンを彷彿とさせる。アウトロ付近でやはりプログレ風にテンポチェンジが入ってくるのは、今聴くとご愛嬌ではある。

壮大なタイトルにシングアロング風のメロディが印象的なフレディ作品。ただ中間部のギターソロの展開はやや強引過ぎて、勿体ない感じもする。

10. "Seven Seas of Rhye" (Instrumental)

セカンドシングル予定曲の予告編としてインストバージョンが1分弱収録されている。何故フレディがそこまでこの曲に自信を持っていたのか、今も昔も不思議でしょうがない。
試みとしては面白いが、記念すべきファーストにこういう形で曲を差し込むのは、個人的には不要かなと思える。

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