脊椎圧迫骨折とは背骨が押しつぶされて変形してしまう骨折で、骨が弱いお年寄りに多いのが特徴です。尻もちをつくなど転倒が原因で起こることもありますが、重い物を持ったり、せきやくしゃみをしたりなどのちょっとしたきっかけでなることもあります。
圧迫骨折の治療実績が豊富な病院は?
圧迫による骨折は、通常の骨折より治療が難しい場合も少なくありません。
圧迫骨折の治療実績が豊富な病院に相談して、確かな技術で治療してもらいましょう。
骨折が椎体の前壁にとどまる場合には、つぶれた椎体はくさび状に変形しますが、通常は神経症状を伴いません。この状態を「圧迫骨折」と呼んでいます。
コルセットを巻いたまま生活する必要があるため日常の活動が制限され、長期の入院が必要になることがあります。
また、長期間、ベッドの上で安静を保っていると御高齢の方では著しい筋力低下や見当識障害が発生することもあります。
2~3か月治療を続けても骨が結合せず痛みが続く場合は手術を検討します。最近では椎体形成術のひとつ、バルーン・カイフォプラスティー(BKP)が行われます。潰れた骨の中に特殊な針を挿入します。その針の先からバルーンを膨らまして、骨を元の形に復元します。その空間を満たすように、骨セメントを注入して元どおりに修復するのです。
まひや下半身のしびれなどの神経症状があらわれた場合は、骨折した骨にスクリューなどの金属を埋め込み固定する椎体除圧固定術などの手術を検討します。
数か月~半年間、保存治療や対症治療(リハビリ、ブロック注射、鍼灸等)を行っても改善がない場合には、手術が選択肢の一つに入って来ます。
当院は、この段階の方を主な対象者とした、頚・腰のみに特化した手術専門の病院です。
出典 手術について - 志匠会
高齢者の女性に多い骨粗鬆症による脊椎の圧迫骨折。なかなか有効な治療法がなかったが、圧迫されてつぶれた骨の中に、安全に骨セメントを注入して補強する治療法が開発されています。手術は30分程度で、早ければ翌日には歩け、早期退院が可能。寝たきり防止が期待されています。
新治療法は「バルーンカイフォプラスティ(BKP)」と呼ばれます。BKPは1990年代後半に米国で開発されました。日本では平成23年1月から健康保険適用となっています。当院脊椎脊髄センターでも当初よりこの治療に取り組んでいます。
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