日本では、心臓病による死亡は年々増えてきており、日本人の死亡原因の第2位をしめています。病院外での突然の心停止による死亡、いわゆる心臓突然死は年間7万人に及ぶといわれています。
もしもの時に必要なAED 価格は?
AEDを街中で見かける機会がずいぶん多くなったと思います。
商業施設や公共施設などさまざまな場所に置かれています。
自分の建物にも導入を考えているけれどどれくらい費用が必要なのか知らないという方も多いのではないでしょうか?
自動体外式除細動器(Automated External Defibrillator)の頭文字をとってAEDと呼ばれています。
以前に比べてその必要性が高まっています。
名前だけ聞いたことがあるけれど、何をする機械なのか知らないという方も意外といるのではないでしょうか?
「心室細動」と呼ばれる重篤な不整脈です。心室細動になると心臓は震えるのみで血液を送り出せなくなります。いわゆる心停止の状態です。
数秒で意識を失い、数分で脳をはじめとした全身の細胞が死んでしまいます。
心室細動を起こした場合は、1分1秒でも早く電気ショックを与えるなどの処置をすることが大切です。以前は救急隊の到着を待たないとできなかったこの処置を、AEDを用いることで一般の人が行なえるようなりました。
心臓突然死の後、1分遅れる毎に、救命率は7~10%低下するといわれています。目安として、5分以内の電気ショックが必要という主張があります。
毎分救命率が10%低下するとして計算すると、5分で救命率は50%、10分で0%となります。「10分たってしまったら助からない」というのは私にとっては衝撃的な数字でしたが、心臓突然死が起こったときは、1分1秒が生死を分ける状況といえます。
119番通報をして救急隊の到着を待っていたのでは9.2%の人しか救命できません。
しかし、胸骨圧迫をすることで2倍、さらにAEDを用いた電気ショックが行われることで、突然の心停止の半数以上の人を救えます。
AED所有に不安を覚え、購入前に何かしらの資格が必要ではないか? という先入観を持っていませんか? AEDの購入は、個人・法人問わず資格は必要ありません。誰でも購入が可能です。
AEDの価格の相場は、2018年現在、20万円~35万円程度です。消防などプロ向けの心電図が表示されたりする高機能モデルで50万円を越してくるものもありますが、一般人が使うモデルでは20万円~35万円程で販売されています。
以前は100万円もしていました。
そこ頃から比べると、高機能モデルでも半額、一般向けだと1/5まで価格が下がりました。
もしもの時、人の命を救えるものだと思えば安いと言えます。
常設で備える場合などは、長期契約でレンタルできます。レンタル業者によってサービスが異なりますが、消耗品の交換などのメンテナンス料金が含まれていることが多くなっています。
レンタルに似た購入方法でリースもありますが、リースは基本的に法人しか契約できません。ただし、個人事業主の場合、リースが可能な場合もありますので、販売店に対して問い合わせをしてみることをお勧めします。
電極パッドは約2年で交換、バッテリーは約4年で交換です。またAED本体にも期限があります。保証期間は5年間、耐用年数は7年間のものが多いです。
たとえば、5年間未使用のままだとして、その期間に交換しなければならない消耗品は、交換部品費用だけで約8万円。(電極3回、バッテリ1回の交換を想定)。
同時に交換できるタイプであれば約5万円程度でしょう。
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