いたずらじゃないが
中坊の頃の昼休み、ジャン負けした4-5人がトイレの個室に一人ずつ隠れて、
勝ったヤツが個室にバケツ一杯の水をかける、という遊びをやってた。
コードネームは「ベンジャミン」
外から見えないように隠れるのは意外と難しかったが、
数人で一つの個室に隠れる「合葬」や、(つまり水をかけられる率は減るが死ぬときはみんな一緒。)
わざと誰もいない個室の見える位置にジャージや上履きを置く「分身」など、
技も多彩になり、高度で洗練された知的ゲームになっていった。
ある日、教室で楽しくベンジャミン談義をしていたら、小耳に挟んだ教師が
「面白そうな話してるな。どんなゲームだ?先生も入れてくれよ」
と寄ってきた。
新参者に詳しい説明をしてやるほどベンジャマンな俺たちは甘くなく。
「個室に隠れる。見付かったらバツゲームだよ」とだけ言い、参加を許した。
ジャン負けした先生は
「おいおい、なんかドキドキするな~(*´Д`)。見付かったら何されるんだ?
先生妻も子どももいるんだからお手柔らかに…ゎysじょjZjしrxgふぉkj…‥」
鬼が30秒数え終わったのに先生は喋り続けたので、
個室で先生は即死した。
先生が悲鳴とも嗚咽ともつかぬ音を発している間、
バケツの水を2度に分ける「時間差」を警戒し、誰一人口をきかない午後のトイレ。