2015年9月3日、中国で「最年少の大株主」が誕生した。江蘇省南京市の工商局に、わずか7歳の少年が父親を伴って会社設立の登記手続きにやって来た。しかも少年は会社の筆頭株主で、持ち株比率は40%だという。揚子晩報が伝えた。【その他の写真】父親の勧めにより、当初はNPO法人の設立を目指していたという何宜徳(ホー・イーダー)さん。手続きに時間を要するため、急きょ有限会社として登記することにしたという。彼の父親は一民間企業の経営者だというが、このほど誕生した新会社は決して父親の資産贈与や後継ぎといった単なる名義上のものではなく、本人が資金調達を行って設立したもの。よって、正真正銘、世界最年少の起業家であり社長であり、大株主であるという。しかも、26人の個人投資家からなるベンチャーキャピタルがバックについているらしい。手続きが完了すれば、10日後には正式に会社設立という運びになりそうだ。なお、父親を法定後見人に立てており、法律上も株主となることに問題はない。
宜徳さんは今まで会社経営者である父親に随伴して、さまざまなビジネスシーンを見聞きして経験しているという。過去には書籍とホームテキスタイルを商うオンラインショップの経営経験がある。今回立ち上げた会社の社名は「南京鷹爸教育科技有限公司」で、子どもの課外教育プログラムを事業化する。社の最初のプロジェクトは秋の大型連休(10月第1週)に控えており、中国西部のウイグル自治区に位置するタクラマカン砂漠を徒歩で探検する。
こうした事業計画は、宜徳さん自身が父親から施された教育の影響がある。08年2月、江蘇省南京市に生まれたが、7カ月の早産で生まれてきたため、父親は「息子が丈夫な体を手に入れるために」と一念発起、超スパルタなトレーニングプログラムを考案し、それを親子二人三脚で実行してきた。トレーニングは産院から退院するや否やスタートし、これまでにジョギングや水泳、武術や登山など過酷な訓練を続けてきた。
12年の旧正月。当時4歳の宜徳さんは滞在先のニューヨークで、大雪が積もるマイナス13度という酷寒の中、下着一枚でジョギングを敢行。その様子を撮影した動画を父親がインターネット上に投稿すると、「裸跑弟(裸で駆ける少年)」としてたちまち話題になる。動画の中で泣きべそをかきながら走っており、父親の厳しすぎる教育方針に対し、当時は非難の声も殺到した。(翻訳・編集/愛玉)