1 ただ検証してみたくって…やってみました(^^)




計算上は標準体重(なはず)の私。ダイエットの必要性は全くなかった(はずな)のですが、苦労や努力が必要ないと言われる科学的なダイエット法の存在を知り、本当なのかどうか純粋に試してみたく、実行しました。結論からいうと、低インシュリンダイエットは看板に偽りのない信頼性の高い方法でした。

2 低インシュリンダイエット

低インシュリンダイエットとは、インシュリンの過剰分泌を促す食品を避けることで、肥満を食いとめたり、痩せたりすることが出来るプログラムです。苦労や努力はほとんど必要ありません。他のダイエット法にありがちなリバウンドも抑えられます。

2-1 インシュリンと肥満の関係

太るプロセスと痩せるプロセスについて、それぞれ一例を以下に示します。

2-1-1 太るとは?

ここでは「太ること」を「脂肪が増えること」と定義します。以下に、脂肪が増える過程の一例を示します:
1.炭水化物を摂る
2.胃で消化を行う
3.腸でブドウ糖として吸収する
胃での消化が早いと、ブドウ糖の吸収が早まり、血糖値を上げる。
4.ブドウ糖は血液に取り込まれる
ブドウ糖は、人体の血液には約一パーセント含まれる。生物組織中でエネルギー源として消費される。
5.血糖値が上昇すると、それを抑えようとインシュリンが分泌される
6.分泌されると、まず糖を肝臓や筋肉に送り蓄えさせる
しかし、肝臓や筋肉では蓄えられるグリコーゲン(←糖)の量に限界がある。
7.筋肉などでの消費量を超える過剰な供給(=血糖値の上昇)があると、その糖はあふれる
8.あふれた糖は、中性脂肪となって、脂肪細胞へ運ばれる
9.脂肪が増える

2-1-2 痩せるとは?

同様に「痩せること」は「脂肪が減ること」と定義しましょう。以下に、脂肪が減る過程の一例を示します:
1.血糖値を下げる
糖質の摂取を抑える、基礎代謝を増やす等方法は色々ある
2.血糖値が下がると、それを上げようとグルカゴンが分泌される
3.グルカゴンは脂肪細胞内に蓄積されている脂肪を血中に放出し、血糖値を上げる
飢餓状態などのように血糖値が異常に低い場合は、更に筋肉などからも糖を放出してしまう。基礎代謝が減るのでリバウンドが起こりやすくなるなどの副作用があるため要注意。
4.脂肪が減る

この2つのプロセスを見ると、単純に炭水化物の摂取量を減らすか、糖質の消費量を増やすかすれば、肥満が抑えられ、痩せることも出来ることが分かります。運動する、減食するなどの方法が思いつきますが、それらには一般に努力が必要であり苦労が伴います。

また、急激な血糖値の上昇は一時的な肥満に繋がりますが、ここの説明だけでは、糖質の摂取量が適切であれば、消費量と釣り合い、太っていくとは限りません。しかし、実際には、急激な血糖値の上昇は、間接的に肥満を誘発する作用があります。これは、次に説明するインシュリン分泌の特別な性質に関わります。