ハタ迷惑な師走選挙に踏み切った安倍首相だが、
その読みはどんどん狂っている。
総選挙の縮図となるのが、東京をぐるりと囲む埼玉、千葉、
神奈川の3県46選挙区だ。
時々の“風”をモロに受け、選挙のたびにオセロゲームの
ごとく勢力図が塗り替わる。
有権者がアベノミクスの失敗にノーを突きつければ、
自公与党は現有39議席(小選挙区当選)の
半数を失う可能性すらある。
政治ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「今回の選挙は野党の協力態勢が、これまでとは違います。
前回は民主党政権への失望と 野党候補の乱立で、自公大勝を許した。
それを教訓に党本部のトップダウンではなく、
地域事情を織り込んで選挙区ごとに一本化作業が進められています。
民主党の枝野幹事長は放任・容認の姿勢ですし、みんなの
所属議員の多くが民主に合流することで話はまとまりやすい。
過去にもオセロ現象が続出した埼玉、千葉、神奈川の選挙区で、
前回も得票率50%以下と、地盤の緩い自公議員は戦々恐々でしょう」
■埼玉では民主と維新が順調に調整
特に前回も30%台と得票率が低かった選挙区を落とせば、
自公は22議席と半減。
50%以下が全滅すれば6勝40敗だ。となれば、
安倍自民党は総崩れとなる。