安倍首相が再増税先送りを決断した-という前提での、
小林氏による予測は別表の通りだ。野党間の選挙協力がどの程度実現するか
現段階では見通せないため、議席数には幅を持たせた。

 与党は、自民・公明両党で過半数を維持するが、大幅に議席を減らす。
野党の選挙協力が進んだ場合だと、自民党は235議席に
とどまり、単独過半数は維持できない。小林氏はいう。

 「景気回復の実感がないなか、国民の多くは『再増税の先送りは当然』と
考えており、先送りを決めても選挙での追い風にはならない。
12年の衆院選のような自公の圧勝にはならない」

 「米中間選挙で大勝した共和党は自由貿易推進に積極的なので、
TPP交渉で、日本の農産品市場の開放を求める
圧力気配が出るだろう。当然、農業票は自民党から逃げる」

 対する野党は、各党間の選挙協力がどの程度実現するかで
議席数が左右されそうだ。維新の党の江田憲司共同代表は
「『解散』でお尻(期限)を切られると、政治家はやるべきことはやる。
受けて立つ」と共闘態勢構築への意気込みを語った。

 小林氏は「野党第1党の民主、第2党の 維新が約30選挙区で
競合しており、どこまで調整が進むかが焦点となる」という。

 協力が順調に進んだ場合、民主党(現有議席56)は90議席に躍進する。
他の3党も、維新(同42)が40議席、みんな(同8)が
10議席、生活(同7)が8議席を獲得し、ほぼ現状勢力を維持できる見通しだ。