与野党激突となる「師走選挙」のカギを握りそうなのが、
2012年の前回衆院選で初当選した自民党の1年生議員119人だ。
政権奪還の追い風を受けて当選した「安倍チルドレン」の中には、
選挙基盤が弱い議員も多い。
専門家は「30~50人が落選危機」と分析し、
最悪半減に迫る結果を予測した。
こうしたなか、選挙戦の帰趨(きすう)を決めそうなのが、
安倍チルドレンの勝敗だ。
前回衆院選では、自民党から119人の新人議員が当選した。
この中には、故中川昭一元財務相の妻、中川郁子氏(北海道11区)や、
スピードスケート五輪銅メダリストの堀井学氏(北海道9区)、
「元ミス日本関東代表」の金子恵美氏(新潟4区)、参院議員から
くら替えした「ヤンキー先生」こと義家弘介氏(神奈川16区)らがおり、
何と、全衆院議員の約25%近くに達する。
自民党には苦い教訓がある。
小泉純一郎首相(当時)が05年、「郵政民営化」を掲げて
踏み切った衆院選では、片山さつき氏(現参院議員)や佐藤ゆかり氏(同)、
タレントになった杉村太蔵氏など、83人の新人候補が当選し、
「小泉チルドレン」ともてはやされた。
だが、民主党に政権を奪われた09年は大半が落選し、
わずか10人に激減した。
有権者に信任されて、生き残るのは誰か。