国際社会が注目している長官選挙制度民主化を求める
香港の大規模抗議活動。
2連休明けの3日午前10時ごろから深夜にかけて、
およそ1000人の親中派がコーズウェイベイ(銅鑼湾)、
モンコック (旺角) の抗議現場に留まり、
学生らと一時衝突するなどで複数の市民と学生が負傷した。
大紀元時報香港支社の現場記者によると、親中派の一行は、
学生側のテントや横断幕、車の通行を遮るバリケード
などを強制撤去し、制止する学生に暴力を振った。
警官隊は止めに入ったものの少人数のため阻止できず、
複数の市民や学生が頭や口を負傷し、出血した。
「挑発には安易に乗らない」と学生側は腕を組み、
幾重もの人間の輪になって応酬した。
警察の車両は親中派が撤去した学生側の資材を現場から運び出した。
ロイター通信の3日付報道は現場の一部状況を紹介した。
「およそ1000人の親中派がモンコックに留まっている
約100人の抗議者を退散させようとした。
彼らは至る所に痰を吐き、あちこちにペットボトルを投げつけ、
雨の中、警官隊に傘をさしかける学生がいても、
人間の盾で双方を引離す警官に、抗議への対応が
甘すぎると罵声を浴びせていた」
凶暴な親中派を前に、泣き出す若い抗議者も少なくなかった。
CNNの報道は学生らの声を伝えた。
「とても怖い。いままでこんな状況に遭ったことがない」
「できるだけ冷静を保つ、できることを精いっぱいやるしかない」
「非常に緊張している。我々は手をつないでいますが、
お互いに震えているのがわかる」
現場取材の女性記者も親中派に襲撃され、
腕を負傷したと香港記者協会が発表。
こうした中、「中央政府の仕業ではないか」という見方も広がっている。
「彼らは香港語ではなく、中国本土なまりの言葉だった。
だれの指図を受けてきているのか」(31歳香港人美容師)
「本土の言葉でサングラス姿の中年女性が現場で
親中派に指示を出していた」
(香港英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト3日付報道)
インターネットでは「有力証拠」として次の2枚の
現場写真が注目されている。
それぞれに写っている香港警官と、学生を威嚇する
親中派が酷似、
「同一人物の可能性が高い」との意見が多く、
「香港警官ではなく、(隣接する)中国深セン市の警官だ」
との書き込みもあった。
中国問題専門家は
「反日デモなど重要な場面で、中国政府当局者が
裏や現場で操っていたとの証拠は数々ある。
今回のことも、当局が手をこまねくはずがない。
もっとも得意する常套手段だからだ」とみている。