<7775> 大研医器 1575 -17医療機器メーカーの大研医器<7775>は14日、2014年3月期決算を発表した。売上高が前期比8.0%増の76.35億円、営業利益が同10.2%増の13.89億円、経常利益が同12.1%増の14.01億円、純利益が同11.9%増の8.81億円と、前期に続き増収増益となった。主力のフィットフィックス(医療用吸引器)関連では、手術室用の吸引器であるフィットフィックス及び病棟用の吸引器であるキューインポットが好調に推移した。また、シリンジェクター(加圧式医薬品注入器)関連では、特定保険医療材料であるPCAセット(患者管理無痛法用注入器を備えたもの)が好調に推移したことが増収に寄与した。利益面では研究開発費が増加したものの、増収効果が上回り2ケタの増益を達成した。

主力のフィットフィックスについては、手術室での排液吸引器の普及が進んだことで、市場規模の大きな伸びは期待できないものの、今後もトップシェアを維持しつつ緩やかな伸びが続くと見ている。一方、キューインポットは引き続き積極的な普及活動を推進することで、市場規模の拡大を図る。シリンジェクター関連ではPCAセットについて、昨年度から大幅に普及している改良機をさらに普及させ、着実なシェア拡大を目指す。

2015年3月期の業績予想は、売上高が前期比6.3%増の81.20億円、営業利益が同11.9%増の15.55億円、経常利益が同10.6%増の15.50億円、純利益が同12.1%増の9.88億円を見込んでいる。

同社は、研究開発型の医療機器メーカーである。病院で使用するフィットフィックス関連で国内トップシェアを持つ。ユーザーの利便性向上に役立つ独創的な開発力が強みで、収益性の高いディスポーザブル(使い捨て)製品を主軸に高成長を続けている。