<ユーロ圏債券> イタリア国債利回りが過去最低を更新した。インフレ指数連動債販売で、個人投資家のおう盛な需要を集めたことが追い風となった。
欧州中央銀行(ECB)が資産買い入れを実施すれば、ユーロ圏の高利回り国債が恩恵を受けるとの見方も支援材料となった。
インフレ指数連動債は、14─15日の販売開始後2日間で94億6000万ユーロの需要が集まった。アナリストは全4日間の日程でイタリア政府が150億ユーロを調達すると見込んでおり、現時点で調達額見通しの半分以上の需要を集めた。17日は機関投資家も参加できる。
イタリア10年債利回りは7ベーシスポイント(bp)低下の3.104%をつけた。
他のユーロ圏債券も総じて利回りが低下した。
イタリア中銀のデータによると、外国人投資家によるイタリア国債の保有が増加傾向にあることも分かった。
市場関係者によると、ドイツ、フランス、スカンジナビアの機関投資家が第1・四半期にイタリア国債の保有を増やした。日本の投資家も再び戻ってくる見通しで、利回りを一段と押し下げる可能性があるという。