3日の米国株式市場は下落。バイオテク株やモメンタム銘柄が売り込まれ、ナスダック総合は1%近く値を下げた。
ウォーレン・フィナンシャル・サービスの最高投資責任者(CIO)、ランディ・ウォーレン氏は「われわれの見方では、ここが買いのチャンスだ。(バイオテクノロジー株は)再び勢いづくと考える。1年間だけ上昇してそれで終わりということにはならない」と話した。
モメンタム株の中では電気自動車大手テスラ・モーターズ<TSLA.O>が2.1%安、オンライン動画配信大手ネットフリックス<NFLX.O>が2.3%安となった。交流サイト(SNS)大手のフェイスブック<FB.O>も5.2%下げた。
投資家は4日の雇用統計の発表を前に、大きな賭けに出ることには消極的だった。ロイター調査によると、エコノミストは3月の非農業部門の雇用者数を20万人増と見込んでいる。
ダウ工業株30種<.DJI>は0.45ドル(0.00%)安の1万6572.55ドル。
ナスダック総合指数<.IXIC>は38.72ポイント(0.91%)安の4237.74。
S&P総合500種<.SPX>は2.13ポイント(0.11%)安の1888.77。
ナスダック・バイオテクノロジー株指数<.NBI>は2.7%下落した。
一方、モメンタム株の売りはまだ続くとみるアナリストもいる。
オプション市場もモメンタム株に注目しており、テスラ株は投機筋に2日連続で選好された。午後の取引までにオプショの出来高は通常より3割程度増えた。
書店チェーン、バーンズ・アンド・ノーブル<BKS.N>は13.5%の大幅安。メディア大手リバティ・メディア<LMCA.O>が持ち株のほとんどを売却したと発表し、バーンズ・アンド・ノーブルが電子書籍販売の有力販売会社として再浮上するとの見方に終止符が打たれた形。
この日発表された景気指標では、2月の貿易収支は輸出が5カ月ぶりの低水準となったことから423億ドルの赤字となり、赤字幅が予想外に拡大。第1・四半期の米経済成長率が予想を下回る可能性が示唆された。
米バイオ製薬大手ギリアド・サイエンシズ<GILD.O>は0.1%高。ソバルディのブランド名で米国で販売されているC型肝炎治療薬ソフォスブビルの臨床試験で、この治療薬が安全なことや日本の患者によく見られるウイルスの治療に有効なことが示された。
BATSグローバル・マーケッツのデータによると、ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は約60億株と今月の平均である64億株を下回った。
ニューヨーク証券取引所は下げ1772に対して上げが1220、ナスダックは下げ1837に対して上げが775だった。
(カッコ内は前営業日比)
ダウ工業株30種(ドル)<.DJI>
終値 16572.55(‐0.45)
前営業日終値 16573.00(+40.39)
ナスダック総合<.IXIC>
終値 4237.74(‐38.72)
前営業日終値 4276.46(+8.42)
S&P総合500種<.SPX>
終値 1888.77(‐2.13)
前営業日終値 1890.90(+5.38)