食糧不足にもつながる可能性。

スモッグの厚い雲は、北京ではもう当たり前になってしまいました。
ますますひどくなる 大気汚染について、研究者は
「もはや核の冬に近い」と警告しています。
「核の冬」とは、 核兵器使用によって灰や煙といった微粒子が
空気中に大量に漂い、日光を遮ることで起こる
とされる現象で、食糧不足や急速な寒冷化などが
予想されています。

中国の大気汚染レベルは今週特に悪化していて、
中国北部の6つの地域はスモッグの雲に
覆われました。その中でも北京が最悪で、PM2.5濃度は
1立方メートルあたり505マイクロ
グラムに達しています。これはWHO(世界保健機関)が
安全と認める限界値の20倍にあたります。

危険にさらされているのは人間だけじゃありません。
植物にも影響が出ていて、光合成が
うまくできず、食料供給にも懸念が出ています。
また視界が50メートルを切る地域もあり、
中国農業大学准教授のHe Dongxian氏は、
「核の冬と同様だ」と言っています。

The Weekによれば、この前にも上海社会科学院が
北京は大気汚染のために「ほとんど居住不可能」
になるとレポートしています。
SFの中のディストピアが、もう現実に近づいてきているようです…。