バンクーバーが終わった時は、“もうやりきった!”という気持ちが強くて、いったんお休みをいただくことにしました。でも、休んでいる間に東日本大震災が起こって、状況も気持ちも一変しました。震災後に被災地に行ったんですが、「愛子ちゃん来てくれてありがとう」とか、「オリンピック見てたよ」という言葉をたくさんいただいて。自分はただ行っただけなのに、喜んでくれたり笑顔になってくれたりするのを目の当たりにして。ずっと自分は自己満足でスキーをやっていたような気がしていたんですが、実はそのことでたくさんの人を笑顔にできていたのかもしれないって気付いたんです。日本のみなさんがスキーを見てくださったり、笑顔になってくれたらそんな嬉しいことはないと思うようになって、またあと3年頑張ろうと思うようになりました。

出典 上村愛子 一生懸命チャレンジするものを常に持っていたい - ピープル - スポーツで輝く女性のためのウェブメディア「W-EVOLUTION」