俺が小学校5年の頃、学校の近くのスーパーで万引きで捕まった。
すぐさま担任の女教師(43)、通称ヌーバ(ぬぅっと教室に入ってくるから)が飛んできた。
まず俺にビンタを一発、涙目になる俺、よく見るとヌーバも泣きかけていた。
「人の物を盗るのは最低の行為、これ(商品)を盗むことでどれだけの人が悲しむかわかっているのか」
「その菓子を食えば無くなる、だが盗んだという事実は一生消えない」
等々、一時間ほど延々と説教された。
店の人がもういいですよ、と言っても説教は続き、夜7時過ぎにようやく先生と店を出た(店の人の温情査定で親は呼ばれなかった)
お腹空いてるだろう、と駅前ラーメン屋へ行き、タンメンとギョーザをおごってくれた。
口をあけるたびにビンタされたほっぺたが傷んだが、ラーメンはうまかった。
車で家まで送ってもらい「今日のことは親には言っても言わなくてもいい、自分が何をしたかよく見返すように」と言い、先生は去って行った。
俺の人生でベスト5に入るエピソードだった。
問題は俺が冤罪だったということである。