<2613> Jオイル 286 0食用油脂を扱うJ-オイルミルズ<2613>は、5日に上期(4-9月期)決算を発表した。業績は、売上高が前年同期比14.7%増の1,019.13億円、営業利益が同14.3%増の27.42億円、経常利益が同20.6%増の30.18億円、純利益が同21.0%増の17.55億円と2ケタの増収増益だった。

大豆や菜種などの原料相場の上昇に円安進行が加わり、原料調達コストが大きく上昇する中で、販売価格への転嫁について、4月からの価格改定は取引先の理解を得られたものの、7月からの価格改定は浸透しきれなかった。製油事業の種類別でみると、家庭用油脂で堅調、業務用油脂で微増となったほか、油糧部門においては、前年同期を大きく上回った。これは、食料品原料や飼料となる油の絞りかす(大豆ミールや菜種ミール)の販売数量が堅調に推移したことに加え、穀物相場の上昇や円安進行に伴い販売価格も上昇し、売上高は、大幅に増加した。

下期に向けて、原料高・円安の中で製品価値に見合った販売価格の実現に向け、今後も粘り強く取引先に対して理解を求めていく。また、「長調得徳キャノーラ油」の業務用ボトル製品や、家庭でオリーブオイルの風味が気軽に楽しめる「AJINOMOTO Eurolive」(ユーロリーブ)等の新製品の拡販に努めるとともに、生産の効率化等によるコスト削減を推進していくとしている。

通期予想は5月に発表した期初計画を据え置き、売上高が前期比14.5%増の2140億円、営業利益が同1.1%増の66億円、経常利益が同0.9%増の68億円、純利益が同1.0%増の41億円としている。通期計画に対する上期営業利益の進捗率は41.5%となっているが、対上期計画比では5.5%上振れており、順調な進捗だといえよう。

同社は食用油脂の製造・販売を手掛ける。2003年4月に味の素製油、ホーネンコーポレーション、吉原製油の3社が統合してできた企業である。業務用油脂でトップシェア。スーパー惣菜やコンビニ弁当などの中食分野に強い。