1日の東京市場は若干のリバウンドが見込まれるが、その後はこう着感の強い相場 展開になりそうだ。10月31日の米国株式相場は、月末のポジション調整による流れか ら、ダウ、ナスダックともに下落している。ただし、シカゴ日経225先物清算値は大 証比95円高の14445円となり、これにサヤ寄せする格好。また、31日の日経平均は大 引け間際に先物主導で下げ幅を拡大していた。こちらもポジション調整的な流れとみ られ、売り一巡後の反発が期待されるところであろう。 一方、決算発表が本格化するなか、主要企業の決算に対して神経質になりつつあ る。10月31日のザラバに決算を発表した商船<9104>、郵船<9101>は発表後に下げ幅を 拡大。取引終了後には日東電工<6988>、ソニー<6758>が通期計画を下方修正してい る。ADR(米国預託証券)で弱い動きだったこともあり、日経平均の重しになりそう だ。一方、ソフトバンク<9984>については、決算評価の向き。31日は引けにかけて下 げ幅を拡大させ3%近い下落となったが、こちらはリバウンドが意識され、下支え要 因になりそうだ。 アベノミクス効果によって上方修正がコンセンサスとなるなか、下方修正がでてき たことにより、決算に対しては慎重姿勢が次第に強まることになろう。そのため、物 色の流れとしては、期待感の大きかった銘柄などには、いったん利益確定の売りに向 かいやすい。また、結果を見極めての参加となり、発表後は荒い値動きになりそう だ。その他は、材料系の銘柄やテーマ関連などでの短期的な値幅取り狙いといったと ころであろう。