30日前場の日経平均株価は前日比174円92銭高の1万4500円90銭と大幅反発。取引時間中での1万4500円台回復は23日(1万4799円28銭)以来、5日ぶりの高値水準となる。朝方は、29日の米国株高や円安を受け、買いが先行し、午前9時14分に1万4470円44銭(前日比144円46銭高)まで上昇。その後、売買交錯にもみ合い商状が続いたが、株価指数先物に比較的まとまった買い物が入ったのをきっかけに上げ幅を拡大。午前10時55分には、この日の高値となる1万4526円88銭(同200円90銭高)を付ける場面があった。引けにかけては、根強い買いに支えられ高値圏で推移した。
東証1部の出来高は14億8810万株。売買代金は1兆261億円。騰落銘柄数は値上がり1159銘柄、値下がり460銘柄、変わらず135銘柄。
市場からは「NYダウの最高値更新、ドル・円の1ドル=98円台回復で、いったん戻りを試す動きにある。ただ、日経平均1万4500円から上は戻り売りが多く、上値は重くなるとみている。売買代金が2兆円を超えてこないと上げ継続は難しいだろう。一方、米国株の短期的な高値警戒感も出てくるのではないか」(銀行系証券)との声が聞かれた。
業種別では、アコム<8572、株価 - チャート>、オリックス<8591、株価 - チャート>などのその他金融株が上昇し、値上がり率トップ。大和証G<8601、株価 - チャート>、松井証<8628、株価 - チャート>などの証券株も堅調。3メガ銀行の13年9月中間期の連結純利益は前年同期比7割増見通しとの報道を受け、三菱UFJ<8306、株価 - チャート>、三井住友<8316、株価 - チャート>などの銀行株も高い。MS&AD<8725、株価 - チャート>、NKSJHD<8630、株価 - チャート>などの保険株も物色された。トヨタ<7203、株価 - チャート>、日野自<7205、株価 - チャート>などの自動車株や、郵船<9101、株価 - チャート>、商船三井<9104、株価 - チャート>などの海運株も値を上げた。13年9月中間期の連結営業利益は従来予想から改善すると報じられた大王紙<3880、株価 - チャート>や、北越紀州<3865、株価 - チャート>などのパルプ紙株も引き締まった。
個別では、13年9月中間期の連結業績予想を上方修正したTAC<4319、株価 - チャート>と大末建設<1814、株価 - チャート>が上昇。14年3月期の業績予想を上方修正し、年間配当増額のタダノ<6395、株価 - チャート>や、14年3月期の連結業績予想を上方修正したエクセディ<7278、株価 - チャート>も高い。野村証券が投資判断と目標株価を引き上げた日農薬<4997、株価 - チャート>も急反発した。
半面、個別では、13年12月期の連結業績予想を下方修正したMRO<3064、株価 - チャート>が大幅続落。14年6月期第1四半期(13年7-9月)の連結決算で営業利益72.7%減のアイスタイル<3660、株価 - チャート>や、13年9月中間期の連結決算で営業赤字80億円弱のアドバンテスト<6857、株価 - チャート>も下落。アイロムHD<2372、株価 - チャート>、ネオス<3627、株価 - チャート>などの下げも目立った。なお、東証業種別株価指数は33業種すべてが上昇した。