日経平均は反発。174.92円高の14500.90円(出来高概算14億8000万株)で前場の取引 を終えた。29日の米国市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)で量的緩和が継続されるとの 思惑も広がり、終日堅調推移となった。シカゴ先物は大証比145円高の14485円だったこ ともあり、これにサヤ寄せする格好からのギャップ・アップで始まった。 その後はこう着感の強い展開がしばらく続く中、前引けにかけて強含む格好に。セク ターでは東証33業種全てが上昇しており、その他金融、証券、パルプ紙、海運、輸送用 機器、銀行、保険、食料品、金属製品、化学などが強い動き。東証1部の騰落銘柄は、 値上がり数が全体の6割を占めている。指数インパクトの大きいところでは、業績観測 が報じられたソフトバンク<9984>が大幅に上昇。一方で、前日に決算を発表したファナ ック<6954>が大幅に下落。 決算を手掛かりとした物色が中心であり、これにインデックスに絡んだ売買によって 日経平均は堅調に推移している。今晩の米FOMCの結果を見極めたいとするムードもある が、量的緩和が継続されるとの見方がコンセンサスとなるなか、アク抜けにつながる可 能性。また、31日には日本銀行が政策委員会・金融政策決定会合を開く。ノーサプライ ズがコンセンサスだが、量的緩和政策の縮小が先送りされると想定されるなか、日銀会 合でのサプライズ的な追加緩和策が出される可能性もあるため、押し目買い意欲は強そ うである。 そのほか、大引けでは7月の東証・大証統合に伴う2回目のリバランスが実施される。 さすがに2回目ともなると市場の関心はそれ程高まっておらず、意外と需給インパクト の影響が表れる可能性もありそうだ。