中国の安徽省合肥市に本拠を置く徽商銀行は、香港での新規株式公開(IPO)で最大13億米ドル(約1270億円)の調達を目指す。金融機関の香港上場では、3年ぶりの大型上場となる。
事情に詳しい筋が26日、報道機関に話す権限がないことを理由に匿名を条件にロイターに明らかにした。
公開価格の仮条件は1株3.50─3.88香港ドル。26億1000万株の公開を予定しており、調達額は最大101億3000万香港ドル(13億1000万米ドル)となる。
公開価格の決定は11月6日の予定。
香港では、中国の重慶銀行も株式公開で最大5億9300万米ドルの調達を目指している。条件決定は10月31日の予定。
徽商銀行、重慶銀行などの都市商業銀行は、業界再編や中小企業・個人向け融資拡大を背景に、近年急成長している。
中国国内の都市商業銀行は昨年末時点で144行。総資産は計12兆3500億元(2兆0300億米ドル)と、国内全体の約9.2%を占める。
トムソン・ロイターの集計によると、両行を含め、中国の金融機関は今後、来年上半期までに香港のIPOで総額110億米ドル前後の調達を目指すとみられている。