頭が良いとか才能があるとか言われれば、悪い気はしません。したがって私たちは、そのように誉めると相手が喜ぶと思い込んでいるふしがあります。もちろん一時的に良い気分にはなりますが、やる気を継続させることはできません。

研究で、自分の能力が高いことを誉められると、困難に遭遇した時に自信を喪失しやすくなります。成功したのが、生まれ持った才能のお陰だという風に誉めていると、うまくいかなかった時に、才能が無かったからだという結論に陥りやすいのです。

そうではなく、相手の裁量で行った仕事のパフォーマンスを誉めましょう。仕事への取り組み方が創造的だったとか、計画の立て方に配慮が行き届いていたとか、継続して努力を続けていたとか、協調性のある態度で仕事に臨んでいたというようなことを話します。その人自身ではなく、その人の行動を誉めるのです。そうすると、後々問題に遭遇した時も、昔努力して成功したということを思い出し、良いアイデアはないかと知恵を絞るようになります。