FTSEユーロファースト300種指数<.FTEU3>は5.90ポイント(0.46%)高の1285.89。22日には1291.93まで上昇し5年ぶり高値をつけていた。

DJユーロSTOXX50種指数<.STOXX50E>は21.80ポイント(0.72%)高の3038.96。

自動車株<.SXAP>が1.7%高となった。ダイムラー<DAIGn.DE>は3.3%上昇。第3・四半期決算が予想を上回り第4・四半期の見通しを引き上げた。

決算を手がかりに金融株も全般的に上昇。ノルウェーのDNBバンク<DNB.OL>が5.9%、スウェーデンの銀行SEB<SEBa.ST>は2.4%それぞれ上昇した。クレディ・スイス<CSGN.VX>は第3・四半期利益が市場予想を下回り2.8%下落した。投資銀行部門が大幅減益となった。

医薬品株のシャイア<SHP.L>は9.3%高。第3・四半期決算が堅調となり、通年利益の伸び率見通しを引き上げた。

鉱山株<.SX7P>は0.9%高。10月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が7カ月ぶり高水準となったことに支援された。

フレスニロ<FRES.L>は2.8%値上がりした。特別配当を実施する方針を示した。

企業決算については、奏功要因がコスト削減であるなどの理由でやや慎重な見方も出ているが、来年にかけてさらなる改善が見込めるとの期待感がみられる。

24日発表分を除くと、STOXX欧州600株指数の構成銘柄で決算を発表した企業のうち、予想と一致あるいは予想を上回ったのは53%で、過去3四半期とほぼ同じ水準となっている。

<ユーロ圏債券> スペインとイタリア国債の利回りが上昇した。10月のユーロ圏購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を下回ったことで、景気回復の勢いが失われつつある可能性が意識された。

10月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値が予想を下回り、連邦準備理事会(FRB)が債券買い入れ規模の縮小時期を来年始め以降に先送りするとの観測が広がった。これを受けて、ドイツ連邦債先物は一時、約2カ月ぶりの高値水準に上昇した。

イタリア10年債利回りは直近で3ベーシスポイント(bp)上昇して4.15%。ユーロ圏総合PMIの発表直後は、4.18%まで上昇した。

スペイン10年債の利回りは1bp上昇して4.15%。取引開始直後には、5月以来の低水準となる4.107%をつけていた。

市場関係者によると、ユーロ圏総合PMIの発表を受け、このところ上昇していた比較的低格付けの国債を売って利益を確定させる動きが一部に見られたという。

今回の指標を受け、欧州中央銀行(ECB)が追加の金融緩和に踏み切るとの観測も、周辺国債券を下支えした。

インフレ率がECB目標を大きく下回り、ユーロがドルに対して2年ぶりの高値をつけ、域内輸出の伸びが鈍る恐れが出ていることも、緩和観測に拍車をかけた。

ドイツ連邦債先物は、米製造業PMI発表後に8月半ば以来の高値となる141.22をつける場面もあった。ただ、清算値は1ティック高の140.87だった。