日経平均は10月8日(火)から17日(木)まで7連騰した後、18日(金)に8日ぶりに小反落したものの、翌営業日の21日(月)は早速反発しました。22日前場も小幅ながら続伸です。
ちなみに米国では上院に続き、下院は16日夜(日本時間17日午前)の本会議で、連邦政府債務の上限引き上げ問題をめぐる暫定案を賛成多数で可決しました。そして、オバマ大統領が、来年2月7日まで連邦政府の国債発行などを認める財政関連法案に署名、同法が成立しました。確かにこれで投資家がリスクオンになり易くなったことは事実です。
好材料出尽くしなのに続伸する異様な強さ
しかし、前述のように日経平均は17日まで7日続伸して、18日には小幅とはいえ8日ぶりに反落したことからも、当面の好材料は出尽くしとみるのが妥当だと考えていました。しかしながら、21日に反発し22日前場も続伸したことで、相場の異様な強さが際立っています。
この背景は、欧州株の回復とアジア株の復調が挙げられます。ドイツやフランスの株価指数が18日に相次ぎ今年の高値を更新し、アジアでは韓国や台湾が高値を更新しました。MSCI世界株指数(ドルベース)は年初来高値を連日更新し、18日には5年5カ月ぶりの水準まで上昇しました。
欧州の株高に関しては、欧州圏の景気が最悪期を脱したとの見方が背景のようです。
実際、ドラギECB総裁は12日、「ユーロ圏の経済活動は2013年前半に底入れし、今後は徐々にその勢いが強まりそうだ」と、ユーロ圏の景気回復に自信を示しているようです。一方、アジア株高に関しては、米財政問題が決着を来年に先送りする形になり、完全な収束まではFRBは緩和縮小に動きにくいとの観測が強まり、新興国からマネーが逆流する不安が後退してきたことが背景です。
日銀のバランスシート膨張は日本株にプラス
ところで市場では、日米欧の中央銀行のバランスシートに関心が集まっています。