<8170> アデランス 1287 -79アデランス<8170>は、創業以来、国内売上No.1を誇るウィッグ(かつら)のトップメーカーである。オーダーメイドウィッグ事業「アデランス」「FONTAINE byレディスアデランス」、レディメイドウィッグ事業「フォンテーヌ」、ヘアトランスプラント(毛髪移植)事業「ボズレー」の3ブランドを核に、ウィッグの製造販売、育毛サービス、ヘアトランスプラント事業などをグローバルに展開している。2013年4月に米国のウィッグ販売最大手であるヘアクラブ(HC)を買収。今後、米国でのウィッグ事業の急拡大が見込まれる。

15日の大引け後に発表した2014年2月期の上期(3-8月期)の連結業績は、売上高が前年同期比24.7%増の308.75億円、営業利益が同31.7%減の17.51億円、経常利益が同24.4%減の19.64億円、純利益が同15.7%増の27.05億円となった。

売上高については、国内でアデランス事業、フォンテーヌ事業とも増収だった一方、海外ではボズレー事業が現地通貨ベースで減収、海外ウィッグ事業が現地通貨ベースで増収となっている。うち約32億円は2013年4月に買収したHCが寄与した格好だ。

利益面については、まず営業利益に関して、新規顧客の獲得のため主にアデランス事業で広告宣伝費や販促費を増額したほか、円安の影響による海外事業での販管費増加、HCののれん償却や無形固定資産償却などにより、減益ながらほぼ想定線の着地となった。ちなみに四半期ベースの営業利益は、2011年第4四半期から11四半期連続で営業黒字となっている。経常利益に関しては、円安の影響で為替差益を4.5億円計上したため、経常減益ながら期初計画を上回って着地した。純利益に関しては、法人税等調整額が減少したうえ、米国で繰延税金資産を9.55億円計上した結果、期初計画を上回る前年同期比2ケタの増益となった。

なお、通期業績予想は4月に発表した期初計画を据え置き、売上高が前期比26.2%増の645.00億円、営業利益が同15.2%増の41.00億円、経常利益が同3.9%増の40.00億円、純利益が同9.1%増の36.00億円としている。

下期は、中期経営計画の最終年度でもある今期の業績予想の達成に向けて、国内事業では積極的な広告宣伝活動による新規顧客の増加と顧客サービスの強化による顧客の定着化を図る。また、海外事業ではシェア拡大による更なる収益基盤の確立に努める。