ロイターが前週実施した四半期調査によると、2013年末の日経平均<.N225>の予想中央値は1万5200円となった。
9日終値(1万4037円84銭)からの上昇率は8.2%だが、年初からは46%の上昇となり、日本列島改造ブームに沸いた1972年(91%)以来の高い伸び率となる。
有効回答は22社。最も高い予想値は1万8000円、最も低い予想は1万1500円だった。6月の前回調査での予想中央値は1万5700円であり、やや下回った。
ベイビュー・アセット・マネジメントのポートフォリオ・マネジャー、佐久間康郎氏は、6月時点で1万6000円としていた予想を1万5200円にやや引き下げた。米連邦準備理事会(FRB)による量的緩和第3弾(QE3)の縮小見送りや財政問題を受けて米国の景気減速に対する懸念やドル円の上昇ペース見通しに変化が生じたためという。
一方、今月下旬から本格化する国内企業の中間決算が株価の追い風になるとの見方が多かった。三菱UFJモルガン・スタンレー証券のシニア投資ストラテジスト、藤戸則弘氏は「景気、企業業績とも拡大傾向で、日経平均の一株利益は緩やかな上昇をたどるだろう。中間決算での上方修正は必至の情勢だ」と指摘。今年末は1万6000円、2014年末には1万8000円に上昇すると予想している。
また2014年央の日経平均の予想中央値は1万6000円、同年末は1万7000円となった。「消費増税の影響で14年前半は株価も一時的に弱含むが、経済対策などが下支えする」(東洋証券シニアストラテジストの檜和田浩昭氏)との見方が多い。