10月7日、Yahoo!JAPANの孫正義会長が出店者向けのイベント「ストアカンファレンス2013」で、「これまでのYahoo!は間違っていた」として「eコマース革命」を宣言。「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」の大胆な改革を発表して話題を呼んでいる。

「無料化」と「自由化」で国内ECナンバー1に!?

「eコマース革命」でネット通販業界が激変か

 今回、Yahoo!JAPANが打ち出した「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」での「eコマース革命」のキーワードは「無料」と「自由」の2つ。

「無料」とは、「Yahoo!ショッピング」に店舗を出店する際に必要な「ストア出店料(月額システム利用料)」と、売上に応じて支払う「売上ロイヤルティ」の無料化、同様に「ヤフオク!」でも「ストア出店料(月額システム利用料)」「出品時の手数料」「買い手の入札手数料」の無料化。

「自由」とは、出店者が「Yahoo!ショッピング」の顧客にメールを送信したり、自社のECサイトのリンクを解放したりする自由化。さらに、年内には個人が「Yahoo!ショッピング」に出店することも可能になる。

 これらYahoo!JAPANが打ち出した「eコマース革命」によって出店コストが下がれば、期間限定や小規模な事業者の出店が可能になり、大規模な事業者は従来かかっていたコストが利益に転嫁することから、孫正義会長は「eコマース市場の飛躍的な拡大を目指す」とともに、「Yahoo!ショッピングが201X年度までに商品数と国内EC流通総額でナンバー1になる」と語っている。

「これでどうやって利益を得るのか」と心配になるが、「より露出を増やしたい店舗に広告を出稿してもらう」ことで賄える計算のようだ。

「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」では

「Yahoo!JAPAN ●●Bカード」保有者はポイント2〜5倍増!

 Yahoo!JAPANの「eコマース革命」は、クレジットカード業界にも影響がありそうだ。

 ネット通販業界トップの「楽天市場」は、出店者数や商品数を充実させるとともに、自社で「年会費永年無料+還元率1%」の「楽天カード」を発行し、「楽天カード」保有者に対して「週末はポイント3倍」などの「保有者特典」を充実させることで、「楽天市場」と「楽天カード」両方の利用者数を増やしてきた。

 現在、「Yahoo!ショッピング」の出店数は約2万店舗、「楽天市場」の出店数は約4万店舗と、2倍の差があるが、今回の「eコマース革命」で出店コストが下がった「Yahoo!ショッピング」の出店数、商品数が増えてくれば、「楽天カード」同様にYahoo!JAPANが発行する「Yahoo!JAPAN ●●Bカード」へのニーズが急激に高まる可能性があるからだ。




Yahoo!JAPAN ●●Bカード

」の還元率は1%で、一般的なクレジットカードの還元率の2倍。年会費は「

楽天カード

」が「永年無料」なのに対し、1312円かかるが、初年度無料で、2年目以降も20万円以上の利用で次年度も無料になるので、月平均1万7000円程度利用すれば実質年会費無料のクレジットカードとして使える。

 この「

Yahoo!JAPAN ●●Bカード

」を「Yahoo!ショッピング」や「ヤフオク!」で利用する場合、「

楽天カード

」を「

楽天市場

」で利用するのと同様、カード保有者への「特典」が多数用意されている。