9日の日経平均株価は前日比104円72銭安の1万3789円89銭で寄り付いたあと、下げ幅を広げ、一時1万3751円85銭(前日比142円76銭安)を付ける場面があった。米国株安や円高止まりを受け、売りが先行した。市場では、輸出関連株への外国人売りが観測され、「銀行、証券株に欧州投資家のまとまった売り注文が出ている」(国内証券)との声が聞かれた。8日の米国株式市場では、米財政協議に進展がなく、事態の長期化が警戒され、NYダウは1万4776.53ドル(前日比159.71ドル安)と8月27日以来約1カ月半ぶりの安値となり、投資家心理の後退につながった。
業種別では、ヤフー<4689、株価 - チャート>、ソフトバンク<9984、株価 - チャート>などの情報通信株が下落。暴力団融資問題に揺れるみずほ<8411、株価 - チャート>や、三井住友<8316、株価 - チャート>などの銀行株も売られ、T&DHD<8795、株価 - チャート>などの保険株も軟調。野村<8604、株価 - チャート>などの証券株も安い。JFE<5411、株価 - チャート>などの鉄鋼株も値を下げている。トヨタ<7203、株価 - チャート>などの自動車株や、ソニー<6758、株価 - チャート>などの電機株もさえない。
個別では、13年8月中間期ならびに14年2月期の連結業績予想を下方修正し、配当減額のエコーTD<7427、株価 - チャート>や、13年8月中間期の連結決算が下ブレ着地し、14年2月期予想を下方修正した一六堂<3366、株価 - チャート>が下落。ABCマート<2670、株価 - チャート>、コンベヤ<6375、株価 - チャート>などの下げも目立つ。
半面、NY原油先物高を映し、国際帝石<1605、株価 - チャート>などの鉱業株や、昭シェル<5002、株価 - チャート>などの石油株がしっかり。住友不<8830、株価 - チャート>などの不動産株も買われている。個別では、13年9月中間期の連結業績予想を上方修正した太平洋セメ<5233、株価 - チャート>が上昇し、同社系列のデイシイ<5234、株価 - チャート>や、住友大阪<5232、株価 - チャート>もツレ高。A&Aマテ<5391、株価 - チャート>、チタン工業<4098、株価 - チャート>などの上げも目立つ。
東証寄り付き前段階での主要外国証券経由の注文動向は、「6社ベースで、売り1160万株、買い2430万株で、差し引き1270万株の大幅買い越し」(外資系証券)。午前9時20分時点の東京外国為替市場は、1ドル=97円近辺(前日終値は1ドル=97円09銭-10銭)、1ユーロ=131円台後半(同1ユーロ=131円75銭-79銭)で取引されている。