今日の東京市場は、こう着感の強い相場展開の流れが続きそうである。4日の米国 株式相場は、2014年度予算と債務上限問題を巡る交渉進展への期待から上昇。シカゴ 日経225先物清算値は大証比160円高の14200円であり、これにサヤ寄せする格好から のリバウンドは期待される。ただし、政府機関閉鎖の解除のメドは依然として立って いない状況であり、自律反発をみせた後は手掛けづらい状況になりそうだ。 日経平均は先週の下げで支持線として意識されていた25日線を割り込んでいる。米 財政問題が直接の要因であり、協議の進展が見られればリバウンドは容易であろう。 ただし、本命である債務上限問題が不透明のなか、来週・再来週からは7-9月期の決 算発表シーズンに入る。アベノミクス効果によって上方修正期待などが高まる可能性 がある半面、決算内容を見極めたいとする様子見姿勢によって、調整基調が継続する ことも考えられよう。 物色の流れとしては時価総額2位に浮上し、ムードメーカーの役割を持つソフトバ ンク<9984>に関心が集まりやすいだろう。7日には通信キャリア3社が9月の携帯電話 純増数と累計契約数を公表する。9月20日からの新型「iPhone」効果がどの程度表れ ているかが注目される。また、ノーベル賞受賞者が発表され、7日には医学・生理学 賞、8日は物理学賞、9日は化学賞が予定されている。先週は思惑的な売買が活発だっ たが、昨年のiPS細胞の時のようなインパクトへの期待は大きいだろう。 また、インド高速鉄道計画で、日印両政府が7日にも共同事業化調査の覚書に調印 することがわかったと報じられており、新幹線の関連など。そのほか、米国では8日 の非鉄大手アルコアから決算シーズンに入る。週末にはJPモルガン・チェース、ウェ ルズ・ファーゴなど金融の決算を控えており、業績相場への流れが次第に強まること になる。 [株式市場強弱材料] 強気材料 ・政府、公的年金の成長企業への投資を検討 ・シカゴ225先物清算値14200円、大証比160円高 ・NYダウ続伸、債務上限問題の交渉進展に期待 ・米半導体SOX指数、上昇 ・欧州株式市場、イタリア政局安定に向けた期待で堅調 ・ドル/円、円安進行(97円24-28銭) ・三井住友<8316>、上期最終利益を大幅に上方修正 ・LMEニッケル大幅上昇 ・バルチック海運指数、3日続伸 弱気材料 ・米政府機関閉鎖から1週間も解除の目処立たず ・米VIX(恐怖指数)、財政問題を背景に高水準 ・TPP交渉、「年内妥結」の道筋示せず ・ユーロ/円、円高進行(131円95-99銭) ・NY金続落、リスク回避姿勢の後退で売り優勢 ・東証REIT指数、反落 留意事項 ・上場企業中間配当5年ぶり最高額、収益回復で ・革新機構、ビッグデータ用ソフト会社に出資 ・ブリヂストン<5108>、軽や小型車向けタイヤ生産費2割削減 ・東芝<6502>、英で原発会社買収へ ・NY原油先物、小幅上昇(1バレル=103.84ドル) ・米長期金利、上昇(10年債利回り2.650%) ・長期金利、上昇(10年債利回り0.650%) ・日銀9月マネタリーベースと日銀との取引 ・9月携帯電話純増数と累計契約数を公表(携帯3社) ・10月日銀金融経済月報 ・8月景気動向指数 ・9月日銀コール市場残高 ・米8月消費者信用残高 ・APEC首脳会議(8日まで) ・ノーベル医学生理学賞、受賞者発表 [サポート&レジスタンス] 終値 14024 5日移動平均 14259 標準偏差+2σ 15059 転換線 14381 25日移動平均 14270 レジスタンス(2) 14245 レジスタンス(1) 14135 ピボット 14039 基準線 14003 100日移動平均 13999 サポート(1) 13929 サポート(2) 13834 先行スパンB 13752 先行スパンA 13726 標準偏差−2σ 13481 200日移動平均 12930