かつて、街中でフォルクスワーゲンの黄色い「ビートル」を3台見かけたら幸せになれるという、験担ぎのような言い伝えがあった。時は流れ、これからは「ピンクのクラウン」がプレミアムカーの象徴になるかもしれない。

 トヨタ自動車が9月限定で売り出した「クラウン」の“モモタロウ”と名付けられたピンク色の特別仕様車。その受注台数が約650台だった。通常のクラウンは月平均6700台を販売しているため、数でみればたいしたことはないが、「高級セダンであの色を買う勇気のある人が650人もいたのはすごいこと」(業界関係者)と驚きの声も挙がる。

 実際にどんな人たちがピンククラウンを購入したのか。トヨタによれば、30代、40代といった若い顧客が計4割、女性の購入比率が35%を占めたという。