一昨年8月に暴力団との「黒い交際」を理由に芸能界を引退した島田紳助(57)の近況が久々に聞こえてきた。一部で噂されていた吉本興業創業100周年イベントへの出演もなく、芸能界とは綺麗サッパリ縁を切ったかと思われていた紳助だが、実は水面下で復帰に向けたゴルフコンペ&パーティを開いていたという。

 発売中の写真週刊誌「FLASH」(光文社)によると、紳助は9月26日に自らの本名(長谷川公彦)を冠した「HASEGAWA ゴルフコンペ」を主催。テレビ局や吉本興業の関係者、企業の重役など70人ほどが参加し、開催の某ゴルフコースで行われたという。また、夜には紳助が経営する「BAR HASEGAWA」で盛大な打ち上げパーティが催された。

 夜10時ころにパーティ会場から出てきた紳助は、同誌のカメラマンに気付くと数人の仲間を引き連れて肩で風を切りながら近寄ってきたという。激怒するかと思いきや、紳助は「なにしてんの?ちゃんと撮らせたるやん。ちょっと待ってな。吉本に確認するわ」と自ら写真撮影を提案。電話で吉本の了承を得ると「カッコよく撮ってや」とおどけた様子でポーズをとり始めたそうだ。引退後は隠し撮りしか存在しなかった紳助の写真だが、同誌に掲載された数点の写真は上機嫌でカメラ目線。以前より髪が伸びてラフな格好ながら、引退前と変わらないタレントオーラを醸しだしている。

 同誌の記者に噂されている復帰について尋ねられると、紳助は「ないよ、全然」と柔らかい口調で否定。さらに「いまの職業は旅人です」と海外を飛び回っている近況を報告し、東野幸治ら後輩が家に遊びにくるなど仲間に恵まれていることを強調しながら「(引退前は)生意気だったけど、久しぶりに謙虚な自分に出会いました」「いま、人生で一番幸せかもしれへん」などと語った。

 元売れっ子タレントとはいえ、芸能界を引退して“一般人”になった彼の主催ゴルフコンペに約70人もの業界関係者が集まったのは驚きだ。引退して事務所との関係が切れた身でありながら撮影前に吉本興業に確認をとったことも意味深である。この一連の行動のウラには何があったのか。

「このコンペは紳助の個人的な主催ではなく、実際は吉本興業とテレビ局が絡んだものです。マスコミの前で『いつか戻ってきてくれると信じている』と発言した大﨑洋社長をはじめ、吉本では紳助復帰待望論が以前から持ち上がっている。テレビ局側も、紳助が戻ってくれば間違いなく視聴率が稼げますから復帰は大歓迎。紳助復帰で思惑が一致した吉本とテレビ局が主導し、スポンサーへの挨拶代わりの“復帰大宴会”を開いたというわけです」(週刊誌記者)

 復帰の根回しをしている最中だとすれば、訴訟沙汰を起こすほどマスコミを嫌っていた紳助が自らカメラマンに近寄って愛嬌をふりまいたのも合点がいく。撮影前に吉本の了承をとったのも、その強固なつながりを物語ってといえるだろう。記者からのインタビューに対して「謙虚になった」「仲間に恵まれている」と強調した紳助だが、それも暴力団と交際していたダーティなイメージを打ち消す目的があるのかもしれない。

「当初は復帰を渋っていた紳助さんですが、日本の景勝地や海外を見て回る生活にも飽きてきたようです。もともと引退自体、紳助さんの本意ではなかった。吉本の“クリーン化政策”や暴力団排除条例の施行などが影響し、さらには闇勢力の横ヤリなどもあって、引退せざるを得ない状況に追い込まれただけ。とはいえ、一度引退したからには簡単に復帰できないという思いがあったが、吉本やテレビ局の説得に折れて動き始めたようです」(芸能関係者)

 写真撮影を終えると、カメラマンの肩を叩いて「兄ちゃん、手柄やで!よかったなあ」と激励したという紳助。もちろん本当にマスコミに手柄をとらせて喜んでいるわけではなく、実質的な復帰挨拶パーティがメディアで報じられるメリットを計算しての上機嫌ぶりだろう。吉本興業やテレビ局が主導し、本人も乗り気になっている復帰計画だが、果たして肝心の世間は受け入れてくれるのだろうか…?