26日後場の日経平均株価は前日比178円59銭高の1万4799円12銭と高値引けに反発。9月配当権利落ち分(市場推計80円程度)を即日で埋めた。後場寄りの買い一巡後はもみ合い。政府の経済対策待ちや米国の財政問題など内外に見送り材料を抱えていることから、積極的な動きがみられなかった。その後、円安基調一服を背景に急速に上げ幅を縮小する場面もみられたが、円が再び弱含んだことから後半は強調展開。株価指数先物への買いを交えて引けにかけて一段高となった。日中値幅は388円60銭と、8月8日の474円49銭以来の大きさとなった。東証1部の出来高は30億4783万株。売買代金は2兆1534億円。騰落銘柄数は値上がり1043銘柄、値下がり546銘柄、変わらず104銘柄。

市場からは「配当落ち分を即日で埋めたことで、今後の展開に期待が出てきた。政府の経済対策に対する期待感と財政問題など米国での不透明感が綱引きする展開が続いているが、きょうの予想以上の強さで前向きな見方が強まりそうだ」(中堅証券)との声が聞かれた。

業種別では、郵船<9101、株価 - チャート>、川崎汽<9107、株価 - チャート>など海運株、洋ゴム<5105、株価 - チャート>、ブリヂス<5108、株価 - チャート>などタイヤ株、MS&AD<8725、株価 - チャート>、T&DHD<8795、株価 - チャート>など保険株が東証業種別株価指数で値上がり率上位。トヨタ<7203、株価 - チャート>、ホンダ<7267、株価 - チャート>など自動車株、ソニー<6758、株価 - チャート>、キヤノン<7751、株価 - チャート>など電機株も堅調。個別では、三菱マテリアル<5711、株価 - チャート>の自動車用モーター子会社買収を発表した日電産<6594、株価 - チャート>、中国アリババ集団の米市場上場観測が材料視されたソフトバンク<9984、株価 - チャート>、13年8月期連結売上高が1兆円を超えたと伝わったファーストリテ<9983、株価 - チャート>が買われた。ラサ工業<4022、株価 - チャート>、熊谷組<1861、株価 - チャート>、ユナイテッド海運<9110、株価 - チャート>が東証1部値上がり率上位となった。

半面、日新薬<4516、株価 - チャート>、中外薬<4519、株価 - チャート>など医薬品株、伊藤忠<8001、株価 - チャート>、三井物産<8031、株価 - チャート>など卸売株などが軟調。個別では、前日ストップ高の反動から売られた日東電<6988、株価 - チャート>が前場に続いて東証1部値下がり率トップ。ほかには、SHOBI<7819、株価 - チャート>、極東証券<8706、株価 - チャート>、三菱ガス化学<4182、株価 - チャート>が値下がり率上位。13年8月中間期連結最終損益が145億円の赤字見込みのダイエー<8263、株価 - チャート>も売られた。

なお、東証業種別株価指数は全33業種中、29業種が上昇した。