拡大を続けている「ゆるキャラブーム」。巨万の富を生み出すキャラクターにとっての“タブー”に迫る。
『ゆるキャラ論』(ボイジャー刊、共著)の著者でライターの犬山秋彦氏は「活動規模の小さいゆるキャラは、自治体の職員やボランティアの場合が多い」といい、個人が管理運営するふなっしー(千葉県船橋市)などは制作者本人が入っているといわれる。
「一方で資金力のある行政キャラは、着ぐるみ劇団に委託したり、プロの『着ぐるみアクター』を雇用することも。くまモン10+ 件(熊本県)の機敏な動きを見れば、素人でないことは一目瞭然です。昨年、くまモン10+ 件の『着ぐるみ要員』がハローワークで求人されて話題となりました。
着ぐるみのほか、イベントでの司会や運転業務、デスクワークも兼務で月給16万円という条件でした。現在、くまモン10+ 件やひこにゃん(滋賀県彦根市)といった人気キャラは、ディズニーランドのミッキーマウスと同じく、異なる場所で同時刻に登場しないようにスケジュール調整されているようです」(犬山氏)