日本と韓国の両政府は1日、金融危機の際に通貨を融通し合う通貨交換(スワップ)協定を締結した。協定は2015年に失効しており、8年ぶりの再開となる。融通枠は100億ドル(およそ1兆4800億円)で、期間は3年に設定した。
6月に都内で開いた経済・金融問題を協議する閣僚級の「日韓財務対話」での合意に基づき結んだ。
協定は金融危機などの際にどちらかの国で足りなくなった外貨をもう一方が支援する。主にドルを対象とする。供給を受けて自国の通貨を買い支えて過度な下落を防ぐ対応がとれる。
1990年代後半のアジア通貨危機をきっかけに、当初は韓国を支援する枠組みとして2001年に運用を始めた。日韓の関係悪化で15年に失効した。
3月に韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が来日し、首脳が相互に訪問し合う「シャトル外交」の再開で一致した。協定再開への機運が高まっていた。