日本では、2016年6月3日に成立し、2017年4月1日に施行された、「改正資金決済に関する法律」の第2条第5項で、「暗号資産」(制定当初の名称は仮想通貨)は次のいずれかと定義された。なお、名称に暗号とついているが、暗号を使用しなくても暗号資産であり、分散型である必要性もない。
物品を購入し、若しくは借り受け、又は役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために不特定の者に対して使用することができ、なおかつ、不特定の者を相手方として購入及び売却を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの。
不特定の者を相手方として相互に交換を行うことができる財産的価値であって、電子情報処理組織を用いて移転することができるもの。
ただし、以下の2要件が要請されている。
金融商品取引法第2条第3項に規定する電子記録移転権利は除く。
財産的価値は、電子機器その他の物に電子的方法により記録されているものに限り、日本円および外国通貨ならびに通貨建資産を除く。
従来の仮想通貨の呼称では、既存の法定通貨と紛らわしく、通貨建資産を除外しており、誤解を招くことがあったため、2018年の国際会議で暗号資産(英: crypto asset)の呼称が使われたことをきっかけに、日本でも2019年5月31日に暗号資産への呼称変更などを盛り込んだ資金決済法や金融商品取引法の改正法が国会で可決成立した。暗号を使用しなくても暗号資産であり、紛らわしくなっている。