4. 古家は取り壊してから売るようにする
古家がある物件を高く売りたい場合、古家は取り壊して売ることをおすすめします。

古家を取り壊した方が良い理由は、以下の2点があるためです。

古家を取り壊した方が良い理由

価格が高くなるため
購入希望者が増えるため
まず、利用価値がない古家がある物件は、価格が安くなります。
利用価値のない古家は、買主が購入後に建物を取り壊す必要があるため、取り壊し費用を見込んだ価格が上限額となります。

古家付きの価格は以下の通りです。

古家付きの価格 = 土地価格 - 取り壊し費用

古家付きの物件は、取り壊してはじめて更地の土地価格と同じ価値になります。
そのため、古家付き物件の価格は土地価格(更地価格)よりも安いのです。

また、古家付きの物件は購入希望者が少なくなるという問題もあります。
購入希望者が少なくなれば、買主が咬合するような可能性が低くなるため、価格は安くなってしまいます。

購入希望者が滅多に現れない状態となり、たまに現れても足元を見られて思いっきり値引き要求されてしまうことも多いです。

購入希望者が少なくなる理由は、取り壊し費用は住宅ローンの対象にはならないからです。

例えば、古家付きの物件を購入して、新しく新築を建てたい人がいるとします。
住宅ローンは新築の建物の建設費用としては借りることができますが、取り壊し費用としては借りることができません。

そのため、新しく新築を建てたい場合には、取り壊し費用を自分の貯金から捻出できるような人でないと購入できないということになります。

新しく家を建てたい人は、新築費用にお金をかけたいので、取り壊し費用までねん出できる余裕がない人がほとんどです。
つまり、新築を建てる目的で古家付きの家を購入できる個人は少なく、古家付きのままだとなかなか売れないことになります。

一般的に、古家付きのまま購入してくれるのは、転売を目的とした不動産会社がほとんどです。転売目的の不動産会社は転売するときの利益を確保する必要がありますので、十分に値引きした上で購入します。

つまり、不動産会社に売ると売却価格が「土地価格-取り壊し費用」の価格にはとどまらず、実際にはもっと安くなるのです。

古家付きのままにすると非常に安くなってしまいますので、古家は可能な限り取り壊してから売却することをおすすめします。

5. 隣地の所有者に売却を打診してみる
土地は隣地所有者なら高く買ってくれる可能性がありますので、隣地所有者に購入を打診してみるのも一つです。

隣地所有者には、隣地を購入することで増分価値が発生する可能性があります。
隣地を購入して、土地を一つのまとめることを「併合」と呼びます。

ここでは、併合後の土地の価値が上がる例を解説します。
例えば、以下のような自分の売りたい土地A(30坪)と隣地B(70坪)のケースを考えます。

併合後の土地Cの面積は100坪です。