ブルトン語では「クランプーズ」 (Krampouz) といい、語源的にはゲール文化との関わりが指摘される。ブルターニュ地方は雨が多く小麦の育成には不向きな土壌であり、痩せた土地であった。ここに中国原産のソバがイスラム諸国を経由して十字軍の持参により植えられると、充分に育つ作物として認められるようになる。貧しい農民や労働者は、近代初期までソバを利用したポリッジやガレットを主食とした。伝統的なガレットは食事用の塩味だったが、現在は種類も豊富になっている。家庭以外でも、専門店や屋台で買って食べられることも多い。クレープ・シュゼットのように、ジャムやバター、リキュールで甘く味付けし、デザートとされることもある。