■野菜

・たまねぎ・ニラ・にんにく
玉ねぎに含まれる、有機チオ硫酸化合物という成分を消化する酵素を犬は持っていないため、中毒物質となります。また、玉ねぎや長ネギ、青ネギをはじめとするネギ類(ニンニク、ニラ、わけぎ、らっきょう、あさつき等)に含まれる「アリルプロピルジスルフィド」というネギ類独特の匂いの元となる有機硫黄化合物があります。有機チオ硫酸化合物の吸収力が、この「アリルプロピルジスルフィド」によって高められることで中毒症状を起こすとされています。犬の体内にこれらの中毒物質が入ると、赤血球のヘモグロビンが酸化し、溶血性貧血を引き起こします生でも加熱しても与えてはいけません。たまねぎに関しては、犬では5g/kgの量を一度に与えると赤血球に変化が見られ、一度に体重の0.5%以上を摂取すると中毒症状が現れるとの報告があります。
症状としては、無気力・呼吸困難・嘔吐・下痢・茶色い尿、黄疸(歯茎や白目の部分が黄色くなる)などが見られます。
目に見えなくても、ピザ、パスタソース、中華料理、離乳食などにも、たまねぎ、にんにくは多く使われています。知らず知らずのうちに与えてしまう可能性があるので、注意しましょう。
上記のほかに、エシャロット、ワケギなどもこの有害物質を含みます。

・アボガド
必ずしも中毒を引き起こす食材ではないですが、アボガドの中に含まれるペルジンという成分で、下痢・嘔吐などの消化器症状を起こすことがあります。
また、あの大きなアボガドの種を飲み込んでしまった場合には、消化器官を閉塞してしまう可能性が大きいので注意しましょう。

・トマト(緑の部分)
赤く熟した部分は基本的に無害です。しかし、緑の部分、葉や茎の部分にはソラニンという中毒物質が含まれています。中毒症状は吐き気、筋力の低下などです。

・キノコ
スーパーで売られているキノコ類はまず与えて大丈夫ですが、野生のキノコの中には有毒のものが多くあります。含まれる有毒成分により、中毒量や症状もさまざまで、なかには死に至るものまであります。
種類のわからないキノコに関しては与えないようにしましょう。これは人間と一緒ですね。