とてもかわいい猫のふみふみ。「ニーディング」「ミルクトレッド」とも呼ばれているこの行動は、もともとは子猫が母猫の乳房を押して、母乳を出しやすくするためのものです。
しかし、子猫に限らず、大人になった猫も、ウール生地や毛布などを前足でふみふみをする場合があります。その原因は実は現在でも解明されていません。
 現在最も有力とされているのが、子猫の時に母猫に甘えることが足りていなかったことから来るストレスという説です。たとえば、飼い主さんに対してふみふみをするのは、猫が人に甘える時に子猫の気持ちにかえるため。猫は嫌いな人や知らない人にはこの行動を起こさないので、ふみふみをすることは愛情表現とも捉えられます。

1、お腹が空いたときのアピール

まず挙げられるのが「お腹が空いたよ」というアピールです。生まれたばかりの子猫は、母乳を飲むときに、乳腺を刺激してお乳がよく出るように両手でおっぱいを揉むような動きをします。そのため、「ふみふみすると、おなかが満たされる」と本能的に覚えているのでしょう。それを今のお母さんである飼い主さんに向けて行っている、というわけです。
「この子にとって今は私がお母さんなんだなぁ」と素直に喜びつつ、そそくさとごはんの準備をしてあげましょう。

2、甘えたいとき

もちろん、甘えたいときだって、ふみふみします。我が道を行くと言われる猫だって、甘えたい気持ちはあるものです。それは子猫のときはもちろん、大きくなっても変わりません。
猫が飼い主さんのことを心から信頼していて、「このひとは無条件に自分のことを受け入れてくれる存在だ」と思っているなら、子猫のころのあたたかい記憶を思い出しながら、ふみふみしたくなっても不思議ではない、というわけですね。
もし、ふみふみと一緒に「ゴロゴロ」と喉を鳴らすようであれば、その猫はまさに至福のひとときを味わっている最中。ぜひ、心ゆくまでふみふみさせてあげましょう。

3、眠たいとき

猫は、眠くなってもふみふみすることがあります。
ぼんやりとまどろみながら、子猫のころに戻って母猫に甘えていたときのしぐさを見せてくれるということは、安心しきっている証拠です。眠りにつくまで、そのふみふみを堪能させてあげましょう。