文在寅は、かねてから「南北経済共同体」や開城工団の20倍まで主張しています。文在寅と金正恩の「板門店宣言」(18年)は、金日成が1980年に提案した「高麗連邦共和国」以来の北側の要求をすべて受け入れたものです。しかし、金正恩の必死の望みの「経済制裁の解除」をかなえてあげることはできませんでした。
それでも、平壌側は4月に行われた韓国の総選挙までは静かにしていました。それは、韓米同盟の回復を目標とする野党が勝利する結果だけは避けねばならなかったからです。しかし、選挙後も文政権は口先だけで韓米同盟を直ちに解消する動きを見せないので、平壌側の怒りが爆発したのです。